「超高級タワマン」のトラブルに購入者が大激怒

匿名

ササバラ

21/06/14 12:45:08

野村不動産 「超高級タワマン」のトラブルに購入者が大激怒
6/14(月) 10:42配信

FRIDAY

「私はサラリーマンとして働いて、30年以上かけて貯めてきたお金と退職金をつぎ込んで、8000万円以上のこのマンションを買いました。私も妻も60代後半なので、余生は都心から離れた場所に住みたいと思っていたんです。あの有名な不動産会社と建設会社が手掛けているから、間違いない物件だと安心していました。でも、それは大きな間違いでした。苦労して手に入れたタワマンは欠陥だらけだったんです……」

本誌の取材に答えた購入者のTさんはそう声を震わせた。

今、大規模な再開発が行われている東京都小金井市に聳(そび)える駅直結の超高級ツインタワーマンション『プラウドタワー武蔵小金井クロス』をめぐって大騒動が起きている。スーパーゼネコンの清水建設が施工を担当し、売り主は大手デベロッパーの野村不動産。総戸数は716戸で、価格は4LDKで最高1億9000万円だ。Tさんが言う。

「欠陥が明らかになったのは今年2月下旬でした。上階の足音がうるさいということで、管理組合の一人が民間検査会社の『日本建築検査研究所』に調査を依頼したんです。最初は防音設備にだけ問題があると思っていたのですが、調査で次々に他の欠陥も見つかったんです」

Tさんが本誌に提供した『建物調査報告書』は、全44ページにわたって重大な「施工不良」の実態を明らかにしていた。

本誌は調査を担当した建築検査士の岩山健一氏に取材を申し込み、話を聞いた。

「私が調査して見つかった欠陥は①防音設備 ②耐火設備 ③耐水設備の主に三つです。①については上下階の間にある二重床の支持脚(階を持ち上げるための脚)に遮音性のゴムが使われていない箇所が発見されました。その結果、音が響いてしまっていたんです。②は全戸に付いているメーターボックス内に使う石膏ボードの貼り方に問題がありました。石膏ボードを貼り付ける際に打つタッカー(留め金)の間隔が、国土交通大臣が定める基準を満たしていませんでした。

ここにはガスの配管などが入っています。ボードの固定が甘いと、発火した際に延焼が起きやすくなります。③はトイレ内の手洗い付近の壁には耐水石膏ボードを使用しなければいけないのに、普通の石膏ボードを使用していたんです。当然、湿気に弱くなり、腐食の原因になります」

3月27日には野村不動産と清水建設の責任者が同席して、説明会が開かれたが、Tさんの不信感は深まるばかりだったという。

「両社の責任者は、専門用語ばかりを並べた説明で購入者を困惑させたり、 『手元が暗くて確認が不十分だった』 『チェック項目から抜けていた』などと、呆(あき)れた言い訳を繰り返すばかりでした。補償についても、うやむやなままで、 『資産価値を守るため』と言って購入者に口止めもしました」

1週間後、両社はマンションの理事会で「施工不良」を認めて、購入者に謝罪したものの、住民の疑念は晴れていない。

「両社は『設計図通りに変更する』と言い、補償はこれから協議をしていく予定です。しかし、一度の調査でこれだけ問題が出てきたので、他にも重大な欠陥があるんじゃないかと不安が募(つの)るばかりです」(Tさん)

前出の岩山氏もこう指摘する。

「そもそも購入前に見せられていた設計図通りに工事が行われていなかったことが大問題です。手抜き工事も甚(はなは)だしいと言っていいと思います。欠陥が見つかった場所だけを調べて、問題を解決したというのは無理があるでしょう。とくに法令基準を満たしていない耐火設備に関しては、目視で確認できない部分があります。一度販売を中止して、他に欠陥がないか、未入居の部屋も解体するなどして、大規模な検査が行われるべきです」

しかし、驚くことに問題が解決していないにもかかわらず、野村不動産は物件の販売を続けているという。

一連の問題について野村不動産と清水建設に質問状を送付したところ、双方から次のような回答があった。

「個人資産に係ることであるため、コメントは差し控えさせていただきます」

購入者は日々の暮らしを脅(おびや)かされている。一刻も早い誠実な対応が求められる。



『FRIDAY』2021年6月18日号より

コメント

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  • No.6 ササバラ

    21/06/14 12:56:11

    渋谷区の一等地にそびえる超高級タワマンで「欠陥住宅騒動」発生
    4/14(水) 10:02配信

    FRIDAY
    本誌の取材に答えるタワマン住人。調査会社による報告書を提示され、住友不動産は施工不備を概ね認めた

    「おかしいなと感じ始めたきっかけは、地下2階の機械式駐車場が何度か動かなくなったこと。他にもトイレの水を流すと蛇口の水圧が弱まったり、隣の住戸の電子レンジの『チン』という音が聞こえてきたりしたこともありました。”億ション”でこの有り様とは信じられません」

    本誌の取材に答えた住人の一人は溜め息をつきながらこう語る。

    今、都内にそびえる高級タワーマンションで「欠陥住宅騒動」が起こっている。騒動の舞台は、’19年3月に竣工した渋谷区内のマンション。大手デベロッパーの住友不動産が販売、準大手ゼネコンの西松建設が施工を担当した高級物件で、戸数は310戸、価格は9780万~2億6000万円だ。冒頭の住人が続ける。

    「多くの住人が違和感を覚え、’20年の春先には住人からなる管理組合が売り主の住友不動産に問い合わせを開始しました。しかし早急な対応は得られず、業を煮やした管理組合は独自に第三者検査機関へ建物の調査を依頼したのです」

    そう言って住人が差し出したのは、「建物調査報告書」(3枚目写真)。第三者機関による調査結果が92頁にわたって記されているこの報告書は、当該マンションの重大な施行不備を明らかにしていた。

    「発覚した問題は大きく二つ。一つは地下2階の機械式駐車場の壁が二重壁でなく、湿気に対する構造上の対策が取られていないこと。これによって駐車場内に湿気がこもり、誤作動を頻繁に起こすようになっていたのです。もう一つは、各住戸間に設置されるべき耐火構造壁の欠落。これは火災の際に延焼を起こす原因になります。どちらも建築基準法への違反が疑われる欠陥です」(前出の住人)

    ’20年11月、管理組合がこの報告書を送付したところ、住友不動産は「品質に関して契約内容に適合していないものがある」と認め、謝罪。今年2月に追加の調査を行い、補修の方針を決定した(写真4枚目)。住友不動産側が提示した方針は大きく以下の通りである。

    〇住戸専有部、建物共用部ともに追加補修工事や改善工事を行う。
    〇工事中の仮住まい費用として、当該マンションの賃料相当額を支払う。
    〇慰謝料を支払う。
    〇希望者には、当初販売価格+当初販売価格の1割相当額で買い取りを行う。

    一見、何ら問題のない対応のようにも思えるが、一部の購入者は今でも納得していないという。事情を知る大手デベロッパー関係者はこう語る。

    「ここ数年、JR山手線内の都心一等地に建つタワマンの価格相場は上がり続けています。今、売り出し価格と同額で同条件の部屋を買うことはまず不可能。例えば、’19年の売り出し当初に約1億5000万円でこのマンションを購入した場合、本来なら現時点で価格が2割ほど上がっている予定でした。補修しますと言われても、資産価値が下がっては購入者も引き下がれないでしょう」

    冒頭の住人も、「誰もが知る大企業の”億ション”を購入して、まさか仮住まいを強いられるとは思いませんでしたよ」と、住友不動産への不信感をもらした。

    問題はさらに波及しそうだ。住友不動産と西松建設が手がける他のマンションでも、同様のトラブルが発生しているというのだ。

    「もし他のマンションでも施工不備が認められれば、住友不動産と西松建設の賠償額はさらに膨らむでしょう。今年に入り、一部住人の要請を受けた東京都が詳しい事情を聞くために両社の担当者を呼び出したという話もあり、問題は拡大しそうです」(前出・デベロッパー関係者)

    一連の状況について本誌が質問状を送ると、住友不動産からは「お客様の個人財産に関する質問は当社からコメントできません」、西松建設からは「ご購入の皆様並びにご入居の皆様の個人財産に関わるご質問につきましては、当社からコメントはできません」との回答があった。

    今回のような欠陥タワマン騒動が起きる要因について、住宅ジャーナリストの榊淳司氏はこう解説する。

    「西松建設は土木系に強いものの、タワマンの建設実績はあまりなく、不慣れだったのかもしれません。大手デベロッパーが手がける高級物件でも欠陥が生じることはあるので、新築マンションの購入には、どうしてもリスクが伴います」

    管理組合は住友不動産側が提示した方針に納得せず、さらに争う姿勢を見せているという。

    『FRIDAY』2021年4月16日号より

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