• No.1 服部半蔵(強い)

    21/02/21 23:49:33

    実の娘に性的暴行加えた父親が一審で「無罪」…性暴力撲滅訴える“フラワーデモ”が全国に拡大

    2019年6月。名古屋で、性犯罪の被害者らによる性暴力の撲滅を訴える「フラワーデモ」が行われた。相次ぐ性暴力の無罪判決で、デモは全国に広がっていた。

    デモに参加した女性A:
    全て奪われるのが性暴力です。もうこんなことは本当に嫌なので

    デモに参加した女性B:
    娘は現在も、言葉に表せない悲しみ、苦しみと闘っています

    2017年、愛知県豊田市で、父親が当時19歳の実の娘に性的暴行を加え、準強制性交の罪に問われた裁判。一審の無罪判決から一転、懲役10年の二審判決が確定した。

    美咲さん:
    時効の前に言えたのは凄いなって。(私は)訴えるという発想がまずなかったから、そういうことをされていた時は

    判決内容について美咲さんは、「被害者はこの先ずっと引きずって生きなければいけないのに、10年はどうかと思う」と話す。

    未成年への性的暴行。大半は悩みを一人で抱え込んでしまっているのが現状だ。
    子供たちの存在が心の支えに…つけた名前から1文字ずつとり「美咲」に改名

    外に出かける時は、高校生の娘が付き添う。美咲さんが、性的暴行被害の経験を話したのは、娘が中学生の頃だった。

    高校生の娘:
    過呼吸になったりとかするので、聞かないようにはしていました

    高校生の娘が小学校の頃が最も酷く、美咲さんの情緒がとても不安定で、物を投げたりなどがあっという。

    娘:
    今はすごく落ち着いてきているなというのはすごく感じます。(人格が)変わっている時の記憶がないのが、すごく大変なんだろうなと思っちゃって

    美咲さん:
    大変なの?

    娘:
    大変じゃない?みんな教えてくれるもんな?いーちゃんとか

    子供の存在も、心の支えとなった。娘と息子の名前から一文字ずつとり、「美咲」という名前に変えた。

    美咲さん:
    ちょっと自分も変われるかもって思って、いま名前を変えて1年なんだけど。ちょっとずつ変わっているのかなって思う
    性的暴行被害を初めて公の場で告白「生きていれば誰かに出会える」

    そして2020年11月、名古屋・栄で開催された性暴力の撲滅訴える「フラワーデモ」。美咲さんは公の場で初めて性的暴行被害を告白した。別の人格に変わらないよう、運営スタッフに代読を依頼した。

    運営スタッフ(代読):
    小学3年生の頃、両親が離婚しました。そこから父親からの性虐待が始まりました。父親はいつか大人になる時、恥ずかしい思いをしないように、これは練習だよと、あなたのためだよと言って、手を出してきました。死にたいと思ったこともたくさんありました。でも、いつか生きていれば、誰かに出会えます。あなたを理解してくれる誰かに出会えます。声を聴いてくれる誰かに出会えます。そして、その人と素敵な時間が過ごせます

    美咲さんは“今被害を受けている子が、そこから逃げるきっかけになれば”と勇気を持って声を上げた。

    美咲さん:
    今、被害に遭ったりとかしている子たちがいたら、大人になってから、こうなっちゃうかもしれないよという。そうなった時はもう、自分でなんともできないから、もっと辛いし
    子育ては「あの人と逆のことをしよう」…父親に宛てた手紙に綴られた決意

    5年前、美咲さんの父親は亡くなった。

    美咲さん:
    (父から理由を)聞いても納得しないだろうし、多分、晴れないと思うけど、癒えないとは思うけど、(父は)いないし、今

    美咲さんが父親に宛てた手紙。そこに綴られていたのは、父親への憎しみではなく、「親としての責任」だった。

    (美咲さんが父に宛てた手紙)
    「自分の親と反対の育て方をしてよかったと思えてる」

    誰にも相談できない苦しみを抱える現実。声をあげられる社会への変容が必要だ。

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