GoTo停止、旅行業界への影響大きく…「観光地にとっては厳しい」「万全尽くしていたのに残念」

匿名

足利義輝

20/12/15 08:45:11

年末年始の旅行業界直撃 GoTo一斉停止、影響大きく

2020/12/14 23:30
日本経済新聞 電子版

政府の観光需要喚起策「Go To トラベル」の年末年始の全国一斉停止が決まった。地方経済の活性化を狙い、旅行業界の追い風にもなっていたが、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大に抗しきれなかった。年末年始の観光需要を想定していた地方都市や旅行業界は厳しい対応を迫られる。

日本航空(JAL)はトラベル事業の停止について「予約状況を見ながら臨機応変に減便で調整するしかない」と指摘する。12月の旅客数は当初、前年同月比で7割を見込んでいたが、大阪や札幌が除外になるなどした影響で、足元で約6割まで下方修正したばかり。ある航空関係者は「さらに需要が落ち込むのは仕方ない」と話すなど、各社は追加の減便を余儀なくされそうだ。

航空券のキャンセル料について、JALでは取り消し手数料数百円が発生するが、旅行会社経由で予約した航空券は旅行会社の基準に準じる。

KNT-CTホールディングス傘下の近畿日本ツーリスト各社では、トラベル事業の効果で12月の国内ツアー受注は前年同月比6%増、1月は前年並みの水準だ。一方、2月は現時点でトラベル事業の割引が適用されないことから、前年同月の50%を割りこんでいる。冬期の稼ぎ時である年末年始期間の旅行が補助対象から外れることについて、「予想外の発表だった。1月9~11日の3連休の予約も好調だったが、キャンセルの増加は避けられないだろう」(担当者)という。

ある旅行大手も「影響は甚大」とみる。大阪市や札幌市が除外となった際も、予約のキャンセル対応に合わせて発行済み地域共通クーポンやJR券の回収に作業量が激増した。「現場社員の負担が少なくなるような制度設計を求めたい」(担当者)とする。都内シティーホテルの関係者は「年末年始は対象外になっても宿泊する人は一定数いると思うが、3連休まで続くとなると影響はかなり大きい」とみる。

地方の観光地からは困惑の声が広がる。「感染を収束させることは大事だが、観光地にとっては厳しい」と岐阜県高山市観光課の担当者は話す。春先から落ち込んでいた観光客は10~11月にやや回復。トラベル事業を使って県内や近県から訪れる人が増えていたという。「事業者の体力が回復しきれない中での事業停止。年末年始の国内需要に期待していただけに、飲食業や宿泊業への影響は大きい」と話す。

「日本三名泉」の一つとされる有馬温泉観光協会(神戸市)の担当者は「アルコール消毒や検温など、各旅館が感染防止に万全を尽くしていただけに残念」と話す。トラベル事業の効果は大きく、11月の3連休には例年の7~8割水準まで宿泊客が戻ってきていた。ただ「先週あたりから年末予約のキャンセルが出ていた。今の感染の状況だと仕方のないことだが、今後も影響が出そうだ」と話す。

横浜中華街(横浜市)にあるローズホテル横浜はトラベル事業の効果や近場観光の需要でレストランや宿泊需要が回復傾向にあった。渡部一樹総支配人は「年末年始は宿泊や食事でにぎわう時で、打撃は大きいが、いまの感染状況では仕方ない」と話す。一方で「テークアウトやデリバリーなどの受注が増えるのではないか」と巣ごもり需要の開拓に意欲を示す。

写真:名古屋城の土産物店に張られた「Go To トラベル」の表示(14日午後、名古屋市)=共同

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG145230U0A211C2000000

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