• No.1 富士山

    20/07/18 07:24:05

    ■解除の「ステップ」に違和感

    それから1か月半ほどたった、5月25日。国の緊急事態宣言は解除された。

    隣県の知事を翻弄した東京都の休業要請は、段階的に緩和されることになる。その際、都が示したのが「ステップ0~3」の4段階に分けたロードマップだった。

    これについても、黒岩は「よく分からなかった」と語る。
    「例えば、パチンコ業界は本当にステップ3まで営業するなっていうことは、どういうことかなと思っていました」

    神奈川県は、27日午前0時からすべての業種で緩和させた。黒岩は、パチンコ店やゲームセンターなどの遊興施設、ライブハウス、スポーツジム、それに接待を伴う飲食店なども緩和の対象とした。それには理由があったという。

    「例えばパチンコ屋さんと一言で言っても、ちゃんと感染対策、しっかりやってるお店があるわけですね。しかもクラスターを出しているところもないと。いくら感染防止対策を努力しても、業態としてパチンコはダメと言われると出口がない。感染防止対策をどれだけやってるかを見える化して、みんなが選ぶという流れを作るのが神奈川方式だと思って、それを打ち出しました」

    ここにきて、必ずしも東京都とスタンスを合わせる必要がないとして決めたという。埼玉県も、同じようにパチンコ店やゲームセンターなどの遊技場も解除の対象とした。

    一方、千葉県は東京都とよく似た、業種別に4段階に分けて解除する方法をとった。
    千葉県知事の森田健作は、東京都とは状況が全く違うこともあるとしながらも、感染状況を見ると影響を無視できないという。

    「やっぱり千葉県は、隣接県として非常に東京の影響を受けるんですよね。東葛地域(東京都と隣接する千葉県の北西部)、感染者の8割ですから。よく感染者の人数を聞く時に、東京どうなのって聞くんですよね。まずは東京が直ってこないと、やっぱり私どもだめです」

    6月1日。東京都は「ステップ2」とし、学習塾、劇場、映画館、スポーツジム、百貨店などの小売店も再開できることになった。“自粛ムード”から、感染拡大防止と経済社会活動の両立に向けて社会全体が動きつつあった。

    都知事選の告示まで、あと半月余りに迫っていた――

    ■消えた「東京アラート」

    このころ、都議会では「小池がいつ立候補を表明するのか」に関心が集まっていた。

    6月2日。都議会の主要会派が知事に直接質問する代表質問の日。午後1時からの開始直後に情報が飛び込んできた。

    「きょう、『東京アラート』を発動するようだ」

    「東京アラート」は、都が休業要請などを段階的に緩和していくにあたって、感染状況が再び悪化したと判断した場合、都民に警戒を呼びかける都独自の対策だ。取材を進めると、この日の新たな感染確認が30人を超えることがわかった。30人以上となるのは19日ぶりだった。もはや猶予は無かった。

    「本日の陽性者数は34人にのぼりまして、他のモニタリング指標も、この数日、厳しくなっております。この数値を受けまして、『東京アラート』を発することも含めまして、専門家の意見も踏まえて、早急に検討してまいります」

    この日の午後10時前に開かれた対策本部会議で、感染症の専門家の意見も踏まえて「東京アラート」の発動が正式に決まった。都庁とレインボーブリッジが初めて赤く染まった。

    黒岩は、小池の苦渋をそこに見ていた。
    「東京アラートは、いきなりパッとつきましたよね。ついたけれどステップ1から2に進む(状態はそのまま)という、その辺が見ていてわからないと同時に、やはり相当苦しまれているのかなあと」

    続く

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