• No.2 永長

    20/07/13 09:13:19

    ◆大事なことは「状況判断」

    検査が必要なのかどうか、あらゆる外的な要因を無視して、一律に語ることはできない。

    「臨床現場でも公衆衛生のセッティングでも、大事なのは『状況判断』」だと神戸大学の岩田医師は説明する。

    「この場合における状況判断は、すなわち事前確率です。事前確率は非常に重要です。特異度が高くても事前確率が非常に低ければ事後確率は低くなる可能性は高い。これはシンプルに計算上の問題です」

    「7月9日の段階で、東京やその周辺の事前確率は高まっているので、PCR検査の価値は非常に高まっています」

    「一方、同日の島根県や岩手県でPCRをやっても空振り、もしくは間違い(偽陽性)問題が出る可能性が高いです。今、兵庫県で『術前検査』をすると、たいてい間違えます」

    では、岩手県で偽陽性が出ていないのはなぜなのか。

    「有病率が非常に低いところでPCRをやるとたいていは陰性に出ます。しかし、まれに陽性に出た場合に、それが偽陽性になる可能性が高まる。少なくとも、有病率が高いところよりはずっと高まる。これが特異度の問題です」

    「同じ根拠で、じつは抗体検査も有病率が非常に低ければ偽陽性が多くなります。有病率(seroprevalence)を知るのが抗体検査の目的なので、これは一種のジレンマなのですが」

    現在までに岩手県では「陽性」に出た例はない。だが、仮に「陽性」に出たとしてもそれが「偽陽性」である可能性が格段に高まる。

    「岩手の検査は合計で1000件程度です。もし、これを1万、10万とやれば偽陽性の問題が出てくるリスクが高まると言えるでしょう」

    「検査の特異度は、検査『そのもの』が出す数字ではありません」。岩田医師は言う。

    「検査の結果には、患者の増え具合、検査技師へのプレッシャーや疲労度など、いろいろな検査『そのもの』以外の要素が寄与します」

    「あるデータの特異度だけで、別のケースにおける検査の特異度を決めつけるのは間違いです。これを外的妥当性の問題と言います。僕は特異度も感度も、ある程度、複数のデータをもとに幅をもたせて理解するようにしています。1点のデータに基づく決めつけは危険です」

    BuzzFeed News
    https://www.buzzfeed.com/jp/yutochiba/covid-19-pcr-false-positive

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