• No.2 延享

    20/05/13 12:07:59

    ■検査資源に限りがある中でどう戦うのか

    ――新型コロナの感染が長引き、特効薬やワクチンの開発には時間がかかることを前提に、資源が限られた中でPCR検査をどこまでやるのかを決めておく必要があるということですね。

    流行が落ち着いてきている今の状況であっても、手術前には新型コロナの陰性確認を全例でやりたいとか、出産する人の全員を検査したいとか、気管切開する前は必須だとか、発熱で来た人には全部やれとか、現場の医師はそれぞれの立場から要求を出してきている。

    気持ちはわからないわけではないが、現実的には線引きして優先順位をつけないと大変なことになる。輸入も国産も含めてどこまで資材を準備できるのか。今、弾を撃ち尽くしてしまったら、冬に大流行したときに撃つ弾がないということになる。

    さらに、検査を増やして陽性になった人たちをどうするのか、今でも感染症に対応できるところが少ないため、軽症者は自宅待機とかホテル療養とかいっているわけで、そこをどうするのか。

    少なくとも症状が出ていない人を調べまくるというのはまずい。症状の出ていない人がうつしまくっているといわれるが、本当にどれほどそうなのか。今、症状が出た人のクラスターを追う中で、発症した人がうつす割合は2~3割だというのに、そうした状態にあるとは思えない。特効薬がない中で重要なのは治療なのに、検査ばかりして偽陽性も含めて全部治療に回すということになれば、まさに院内感染によるものとは別の意味での医療崩壊が起きる。

    発症前の感染者がどんどんうつしているという話をする人も、そうしたデータを示していない。データがない中で誰がどういう根拠で決めているのかわからない。検査でいえば具体的なところは国立感染症研究所が決めているということだけはわかるが、どういう議論をして何を根拠に検査に関わる基準を決めているのかがわからない。これを教えてもらいたいと思っても、あるいは不都合があるからここは変えたほうがよいとお願いしたくても、われわれには何もできず切ない思いをしている。

    例えば、問題なのは退院基準のこと。ウイルスが検出されないのが2日以上続かないといけないっていうでしょう。もう症状はよくなっているのにウイルスの遺伝子が20~30コピーという少ない水準が長く続いている人が少なからずいると聞いている。たぶん、もうウイルスの残骸しか残っておらず人にうつすリスクはほとんどないと思われるのに退院できない。退院基準を先に述べたPCRの陽性判定の定義で決めているので、そうならざるをえない。

    続く>>3 ■検査の目的をはっきりさせてほしい

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