- 不妊
- 承暦
- 20/04/01 16:53:30
日本生殖医学会は4月1日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、不妊治療の延期を選択肢として患者に提示するよう推奨する声明を発表した。妊婦において重症化の可能性が指摘されていることや、妊婦が使うことのできない薬剤による治療が施行されていることなどがその理由という。【BuzzFeed Japan/籏智 広太】
声明では、具体的に「人工授精、体外受精・胚移植、生殖外科手術などの治療に関しては、延期が可能なものについては延期を考慮」するよう求めた。
あくまで「妊娠、特に妊娠初期の
胎児に及ぼす影響は明らかになっておらず、母体から胎児への感染の可能性は不明です」としつつ、先述の2点に加え、妊娠が成立したあとの感染対応に苦慮することが予想されるほか、受診や医療行為に関連したリスクにも触れた。
また、時期としては、国内での新型コロナウイルス感染の「急速な拡大の危険性がなくなるまで」もしくは「妊娠時に使用できる予防薬や治療薬が開発されるまで」を目安としている。
なお、声明では「国際介助生殖医療モニタリング国際委員会(ICMART)」が不妊治療を受ける人に向けたメッセージも翻訳し、掲載している。
ICMARTも「新規治療の開始を見合わせること、不妊治療に関連するその他の非緊急
処置をすべて延期することを推奨」するとしており、こうも呼びかけている。
「IVF(*体外受精)治療をすでに開始されている方には、妊娠を延期するために胚や卵子を凍結保存することをお勧めします。凍結胚や凍結卵子の使用が妊娠率に影響を与えないことは多くのエビデンスにより示されています」
「不妊治療を受けている方は、他の方と同様に、政府や地方自治体のすべての勧告にしたがってください。私たち全員が協力することで、このウイルス大流行から受ける影響を軽減できます。また、不妊治療が再開できるときに備えて心身の健康を保つ努力も継続してください」
- 0 いいね