• No.2 寿永

    20/02/20 02:31:03

    オウムのサリン事件が起きて麻原が逮捕され、しばらくたったある夜。
    「テレビを見たい」といって(ひい爺ちゃんは今まで何故かテレビや新聞雑誌など全くといっていいほど見なかったのだが・・・)夕食後の私のいる部屋へひい爺ちゃんが来た。

    以下、その時の会話を思いだしてできるだけ再現してみます―――
    (ちなみに祖父の事を小ちゃい爺ちゃん、ひい爺ちゃんの事を大っきい爺ちゃんと家族では呼んでます)

    私「今、面白い番組はやってないよ。どこもオウム真理教のニュースばかりやってるけど、いいの?」

    曾爺「・・・・・・・」

    しばらくオウム特集のニュースを見ていて....

    私「まだやってる。早く、麻原も白状すりゃいいのに。幹部たちはもう白状しだしたのにいつまで黙っているつもりなのかね・・・信者も信者だ。ったく、でもほんとに、被害者はかわいそうだよね・・・大っきい爺ちゃん」

    曾爺「・・・・この人物じゃ」

    私「え、何が?」

    曾爺「・・・・この人物が出口が言っておった人物じゃ!」

    私「???!えっ?この人って・・・この麻原のこと?・・・これが前に話してくれた出口さんの意志をつぐような偉大な人のこと?」

    曾爺「そうじゃ!この人物に間違いない!」

    私「?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!」
    (この時ばかりはさすがに私も、ひい爺ちゃんもついにボケが始まったのか、あるいは頭がおかしくなってしまったのかと真剣に思ってしまった)

    私「だって!大っきい爺ちゃん。こいつはサリン事件や殺人事件や国家転覆までしようとしたテロ集団のヤバイ教祖なんだよ!シッカリしてよ!爺ちゃんずっと新聞やニュース見てなかったから知らないんだよ。出口さんの言ってた人物は他の人だよ。こいつじゃないって!」
    (と、当時の私はかなり息巻いてました)

    曾爺「(目を閉じて)・・・このお方に間違いない。お前にはわからなくて当然じゃ・・・出口もどんなお方か、見たかったに違いない・・・」
    と言い残して自分の部屋に戻ってしまった。

    わたしはそのニュースの続きを終始隅々まで見て、どこにひい爺ちゃんが言ったようなことが感じられるのか探そうとしたが、全くもって理解に苦しむ・・・どころかサッパリわからなかった。


    それからひい爺ちゃんの部屋へ行き・・・・・

    私「大っきい爺ちゃん。さっきの話し、どうして?どういう事か聞かせてよ」

    曾爺「・・・・・・あのお方(麻原の事)には敵、味方の区別すらない。普通の人にはあの人物の内(?)なる真の姿は見えないだろう。ただ心をカラにしてのみ、その光(?)が見れるようになる。・・・・出口もかなりの人物じゃったが、あのお方とは比較にならない。ただ、あのお方のみに確信を持ち、ついていけばよいであろう」

    私「ついて行くって!こんな事件を起こした人に誰がついて行くの!洗脳された信者はともかくとしても誰もあんな奴についてなんかいくわけないよ!・・・みんなはほかの宗教や教祖の方がまだマシだっていってるよ。じゃああのサリン事件やリンチ殺人の事実は何なの、元信者や幹部といわれている人たちの証言は何なの?新聞やニュースで言われている事はウソだというの?」
    (と、老人相手に私はまたも息巻いてしまった)

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