• No.1 明治

    19/06/21 11:37:08

    ◇ハーフの古いイメージを再生産

     この広告について、大阪市立大都市文化研究センター研究員で社会学や文化研究が専門のケイン樹里安(じゅりあん)さん(30)は「まるで親のアクセサリーのように、ハーフの子を持つことを推奨するかのような表現で、当事者だけでなく親も傷つけている。年収の高い外国人、特に西洋人に喜ばれるために着物を着るかのような表現でもある」と指摘。さらに「『ハーフ』は多様な存在なのに、この広告は『欧米白人系で容姿端麗』という古いイメージを再生産し、女性を『産む性』のように描いている。この広告がいつ作られたかにかかわらず問題だ」と話した。

    ◇「全方位的に人々をおとしめる広告」

     ケイン樹里安さんによると、1970年代以降、ハーフモデルが登場する中で、欧米白人系の一部のハーフだけが憧れの対象にされてきた。15年にミス・ユニバース日本代表に選ばれたアフリカ系米国人と日本人のハーフの女性に対しては「日本人らしくない」とバッシングが起きた。今回の広告が制作されたのも同時期で、ケイン樹里安さんは「多様なハーフが社会に受け入れられていない状況は変わっていない」と指摘する。

     他のキャッチコピーについても「『ナンパをしてくる人の年収は上がる』というコピーは、女性は声をかけられるのを待つだけという受動性や、年収が低い男性は女性に受け入れられないというイメージを強調しており、全方位的に人々をおとしめている。この広告が作られたということだけでなく、コンテストで評価され、入選したこと自体が大きな問題だ」と批判した。

    ◇問題は現在進行形

     ハーフをテーマに研究する社会学者の下地ローレンス吉孝さん(32)も「今回の広告が3年放置されている間に、目にして傷ついた人がいるかもしれない。これからも同様のキャッチコピーが出てくる可能性があるし、日常的な会話の中で同様の言葉を言われている人もいて、問題は現在進行形だ。こうしたコピーがなぜ出てきたのか、社会的背景を問い直す必要がある」と語った。

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