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- 19/02/11 11:12:32
日清食品が新商品「カップヌードル 味噌(みそ)」の販売を4月1日から全国で始める。カップヌードルのみそ味(通常サイズ)は過去2回発売されたが、いずれも短命だった。2代目は2009年に生産を終了しており、登場は約10年ぶり。ラーメンでは人気の味のはずだが、なぜこれほど長く世に出なかったのだろう。今回は「レギュラー」「シーフード」「カレー」などに続く定番化を目指すという。その勝算は? 担当者に聞いた。【増田博樹/統合デジタル取材センター】
◇国際性がコンセプト 和風では攻めず
「カップヌードルは、いわゆる『ラーメン』ではないんですよ」。同社でカップヌードルを担当するマーケティング部第1グループの白澤勉ブランドマネージャーは意外なことから話し始めた。
1971年発売のカップヌードルは「国際性」をコンセプトに開発された。きっかけは、創業者の安藤百福氏の66年の米国訪問。チキンラーメンの売り込みでバイヤーに試食を勧めた安藤氏が、はしもどんぶりもなく、紙コップに入れてフォークでチキンラーメンを食べるバイヤーの姿を見て、ふと感じたことがあったという。
「即席麺を世界食にするカギは食習慣の違い」。このエピソードをきっかけに開発されたカップヌードルは当初から世界を視野に入れていたという。商品名は世界共通語である英語の「ヌードル」。カップに書かれた「ヌードル」の「ド」の字だけ小さくして英語のnoodleの発音に近づけたのも、そんな思いの表れだという。「だから、和風味では攻めてこなかったのです」(白澤さん)
国内の即席麺人気では、みそ味はしょうゆ味に次ぐ2位(焼きそばを除く。日本即席食品工業協会16年度調べ)。今ほど味の選択肢がなかった20世紀なら、もっと支持が多かっただろう。だが、カップヌードルがみそ味の発売に踏み切るのは92年7月。レギュラー発売から21年も後のことだ。
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