「ちびまる子ちゃん」キャッチに抗議の自民赤池議員「(友達に)国境はないと嘘を教えてはいけない

匿名

匿名

18/03/25 13:48:30

前川喜平・前文部科学事務次官の授業への介入が問題化した自民党文科部会長の赤池誠章参院議員が、アニメ映画「ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年」のキャッチコピー「友達に国境はな~い!」でも、文科省に猛抗議していたことが発覚。話題となっている。文科省は東宝とタイアップして映画を制作、2015年12月に公開されていた。
AERA dot.編集部は3月22日、「『ちびまる子ちゃん』でも文科省に猛抗議 前川前次官の授業介入した自民・赤池議員の圧力体質」と題した記事を掲載。記事公開前に赤池氏の事務所にFAXで質問状を送っていたところ、23日に編集部に回答が届いた。

 回答では「教育行政を司る文部科学省として、子供向けとはいえ、『国境はない』という嘘を教え、誤認をさせてはいけない」「国境は歴然としてあります」と、抗議の理由をあらためて説明。そのうえで、「私なら(キャッチコピーは)『国境があっても、友達でいよう』と名付けた」と述べた。今後、同様のケースがあった場合の対応については「国民に選ばれた立法府の一員として、行政府に対して、事実確認を行い、問題提起をすることは当然の仕事」と回答した。

 赤池氏は、キャッチコピーについて、15年12月3日の自身のブログで〈国際社会とは国家間の国益を巡る戦いの場であり、地球市民、世界市民のコスモポリタンでは通用しない〉と批判。文科省の担当者に〈猛省を促した〉と書いていた。

 赤池氏は、前川前次官が名古屋市の中学校で授業をしたことに対し、自民の池田佳隆衆院議員とともに文科省に問い合わせをしていた事実が今月20日に発覚。与党である公明党の井上義久幹事長からも「今回のいわゆる調査依頼には、私は極めて違和感を持っている」と批判されていた。

 以下、赤池氏からの回答を全文掲載する。

* * *

〈質問〉
「友達に国境はな~い!」のキャッチフレーズについて、具体的に何が、どのように問題なのでしょうか。

〈回答〉
「友達に国境はな~い!」のキャッチフレーズは、いくつか出てきた候補の中から、文部科学省が省の責任でもって選択したことを、当時担当者から直接確認しました。

 私が思ったのは、教育行政を司る文部科学省として、子供向けとはいえ、「国境はない」という嘘を教え、誤認をさせてはいけないということです。国境は歴然としてあります。国家があってこそ、私達の平和で安全な暮らしが守られています。国家が発行するパスポートがなければ、出国もできませんし、他国へ入国することもできません。

 教育基本法には「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」とあります。国家・国境があった上で、他国を尊重して、国際社会の中で生きていくことが教育目標に掲げられています。

 今回のことは、ブログでも書きましたが、「たかがキャッチフレーズ。されどキャッチフレーズ。一事が万事で、言葉に思想が表出するものです。国家意識なき教育行政を執行させられたら、日本という国家はなくなってしまいます」に尽きると思っています。

〈質問〉
今でもこのキャッチフレーズは問題だと考えますか。

〈回答〉
 問題だと思っています。私なら「国境があっても、友達でいよう」と名付けたいところです。それが事実であり、教育基本法の理念にそっていると考えるからです。

〈質問〉
 文科省に「猛省を促した」とのことですが、今後も同様のケースがあった場合、同じ対応をしますか。

〈回答〉
 国民に選ばれた立法府の一員として、行政府に対して、事実確認を行い、問題提起をすることは当然の仕事だと思っています。ただ、それを受けて、行政府がどうするかは行政府の判断となります。

 ちなみに、今回の件では、文科省の国家・国境に関する意識に対して「猛省を促しました」が、私の意見は意見として承るということでした。キャッチフレーズについても、私の意見は聞き入れられず、変更されなかったことは、ポスターを見ていただければわかる通りです。

* * *
※記事本文と重複する部分など、質問文は一部省略した

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