ストーカー容疑 女子大生を遠隔監視アプリで生活のぞき見

◇愛知県警、バイト先の４２歳男逮捕　古いスマホに入れる

　遠隔監視アプリをインストールしたスマートフォンを女子大学生（２０）方に置いて行動をのぞき見したとして、愛知県警は８日、飲食店店員、高梨真義容疑者（４２）を不正指令電磁的記録供用とストーカー規制法違反の容疑で逮捕した。「（この）大学生がすごく好きで、生活を見たかった。奥手で声を掛けられなかった」と供述し、容疑を認めているという。

　遠隔監視アプリはスマホのカメラ機能と通信機能を使い、自宅にいる子供やペットの様子を動画で撮影し、別のスマホなどで受信して外出先から見守ることができる。県警によると、遠隔監視アプリの動画撮影機能を悪用したストーカー行為の摘発は全国初という。

　逮捕容疑は５月２日ごろから同６日にかけ、勤務先の飲食店でアルバイトをしていた愛知県日進市の大学生のアパート室内に、遠隔監視アプリを入れたスマホを設置し、大学生の下着姿やくつろぐ様子を撮影して、自分のスマホから見張るストーカー行為をしたなどとしている。

　県警によると、高梨容疑者は勤務先の更衣室で鍵を盗み１人暮らしの大学生方に留守中に侵入し、大学生が使っていなかったスマホにアプリを入れ、リビングの机の下に他の物に紛れ込ませて隠していた。スマホは常に充電状態にして、アプリは音や動きに反応して起動し自動的に撮影する設定にしていた。高梨容疑者は既婚者。窃盗、住居侵入容疑でも逮捕、起訴された。

　大学生は使わなくなったスマホが充電されているのに気付き、県警に相談した。スマホに試し撮りをする高梨容疑者が映っていて関与が浮上した。