乳児揺さぶり脳死状態に　傷害容疑で母親逮捕

北陸中日新聞

　昨年５月、生後３カ月だった長男を激しく揺さぶり脳性まひなどを負わせたとして岐阜県警人身安全対策室と大垣署は２５日、傷害の疑いで同県大垣市三本木２、パート浅野明音容疑者（２３）を逮捕した。長男は脳死状態となり県外の病院に入院している。浅野容疑者は「そんなことはしていません」と容疑を否認している。

　逮捕容疑では、昨年５月２４日午前９時半から午後４時半の間に、大垣市内の自宅アパートで長男の頭を激しく揺さぶるなどして脳性まひや急性硬膜下血腫などの傷害を負わせたとされる。大垣署は、長男の脳の損傷状態などから強く体を揺さぶられた際に生じる「乳幼児揺さぶられ症候群」の可能性が高いとみている。

　署によると、浅野容疑者が同日、市内に住む７０代の祖母に「長男がソファから落ちた」と連絡し祖母の車で長男を市内の総合病院に運んだ。２日後に病院から署に「虐待の疑いがある乳児がいる」と通報があったという。

　浅野容疑者は会社員の夫（２９）と長男の３人暮らしで、事件当時、浅野容疑者と長男は２人きりだった。長男の体に虐待をうかがわせるあざなどはなく過去に児童相談所への相談もなかったという。