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- 16/05/12 03:17:26
ニオイが問題に
(shutterstock.com)
もうすぐやってくる梅雨――。
洗濯物が外に干せない時期は、部屋干しで発生する、あの嫌なニオイが気になるもの。
そんな悩みを解決してくれるのが、洗濯物に良い香りをつける「香りつき柔軟仕上げ剤」だ。
洗濯中や干しているとき、さらには身につけている間もフンワリといい香りが続き、「癒やされる」と大ブームになった。
今やスーパーやドラッグストアに何十種類もの商品が出回り、フレグランス感覚で楽しむ愛用者も多い。
その火付け役は、2000年代半ばごろに輸入されてブレイクした、P&Gの香り付き柔軟仕上げ剤
「ダウニー」。
それまで柔軟仕上げ剤といえば微香性のものがほとんどだったが、2008年に花王、P&G、ライオンの大手3社も香り付きの新製品を発売し、現在も市場は成長し続けている。
隣家の洗濯物のニオイで体調悪化?
しかし、市場の拡大に伴い、自分では気づかないうちに周囲の人にニオイで不快な思いをさせてしまう、いわゆる「スメハラ(スメルハラスメント)」問題が多発しているようだ。
「柔軟剤のニオイが苦しいけど、通勤列車の中で逃げ場がない」「職場の同僚が常に柔軟剤臭くて頭が痛い」といったSNSへの書き込みも目にするようになった。
以前はスメハラといえば体臭や香水のつけすぎなどが原因だったのだが、ここ数年で新たに柔軟仕上げ剤が加わったようだ。
国民生活センターに寄せられた「柔軟仕上げ剤のニオイ」に関する相談件数は、2008年度が14件だったのに対し、2014年度は167件と10倍以上に増加。
そのうち、体調が悪くなったなどの
「危害情報」は100件以上にのぼる。
相談内容としては、本人が使ったケースよりも隣家など他人が使用した柔軟仕上げ剤に対するものが遙かに多い。
たとえば
「マンション隣室の洗濯物から、強烈な柔軟仕上げ剤の香りが漂って、頭痛や止まらないせきに悩まされている」
「隣人の洗濯物のニオイがきつ過ぎて窓を開けられず、換気扇も回せない」
「飲食店の店員が柔軟仕上げ剤を使いすぎていて気持ちが悪くなり、食べたい気持ちがなくなる」
といった事例だ。
微香性の数倍の化学物質を発する
人によっては不快になるだけでなく、健康被害まで引き起こす柔軟仕上げ剤のニオイ。
≫続く
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