匿名
産経新聞 11月29日 18時43分配信
日本臓器移植ネットワークは29日、宮崎県の都城市郡医師会病院に低酸素脳症で入院中の10歳以上15歳未満の男児が同日午前11時35分、臓器移植法に基づき脳死と判定されたと発表した。15歳未満の脳死判定は平成22年の改正移植法の施行後、9例目。
移植ネットによると、男児の心臓は東京大病院で10代の男性に、肺は岡山大病院で10代の女性に、肝臓は京都大病院で10代の女性に、膵臓と腎臓は大阪大病院で40代女性に、もう1つの腎臓は宮崎県立宮崎病院の60代女性にそれぞれ移植される予定。家族はほかに小腸の提供を承諾していたが、医学的理由で移植が断念された。摘出手術は30日午前中から行われる予定。
男児は24日午後、提供施設で「脳死とされる状態」と判断された。両親が臓器提供が可能か質問したため、移植ネットのコーディネーターが臓器提供について説明。両親ら家族9人の総意で提供を決断したという。18歳未満の子供は虐待が確認された場合は臓器提供ができないが、移植ネットは「虐待がないことを確認した」としている。
移植ネットは「ご家族には『ひとりでも多くの人が助かり元気になるのならば喜ばしい。何もなくなるよりはどこかで生きていてほしい』というお気持ちがあった」と述べた。
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