- なんでも
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ネットで見た話。ある病院のガン病棟の大部屋に二人の男が入院していた。窓側の男は起き上がれず外の景色も見れず『もう俺は死ぬんだ』と悲観的になっている壁側の男にいつも窓の外の様子を話してあげていた。『もう桜がさいてきたよ。暖かいんだろうなぁ』『葉っぱが緑になってきた。木にセミがとまってるよ』など、とても楽しそうに話してくれていた。ある夜、窓側の男の容態が急変した。『うぅ…息が…苦しいんだ。先生を…呼んでくれないか…』窓側の男は壁側の男に助けを求めたが窓側の男は『こいつが死ねば俺が自分の目で外の景色を見れる。』と思い気付かないふりをして寝た。次の日窓側の男は息を引き取った。壁側の男は念願の窓側のベッドに移れた。『看護婦さんカーテンを開けてくれないか』看護婦はカーテンを開けた。そこにあった景色は打ちっぱなしのコンクリート一面の壁だった。
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05/10/11 20:43:05