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息子の家庭内暴力に悩んだ父親は、自らの手で息子の命を奪った。
三男を刃物で刺して殺害したとして、東京都八王子市の会社員、石井正郎容疑者(64)が6月7日、警視庁に殺人容疑で逮捕された。
警視庁に再三、家庭内暴力の相談に訪れ、事件前日にも110番通報して三男からの暴力を訴え出ていた石井容疑者。
なぜ、殺人という最低・最悪の手段を選ばなければいけなかったのか。
(荒船清太)
■「入院させられないか」 希望かなわず就寝中に…
「息子を刺した」。7日午前9時55分ごろ、警視庁南大沢署に石井容疑者が1人で訪れ、こう伝えた。
同署員が八王子市南大沢にある自宅に駆けつけたところ、1階和室の布団の上で、三男の博基さん(28)が胸に包丁が刺さった状態で死亡しているのが見つかった。
石井容疑者は殺人容疑で逮捕され、「三男の家庭内暴力に悩んでいた」と話したという。
南大沢署にとっても、博基さんの家庭内暴力問題は初耳ではなかった。
石井容疑者は昨年7月に初めて同署を訪れ、「息子が大声で暴れる」と相談。
殺害3日前の6月4日と前日の6日の夜にも110番通報し、5日には同署で改めて相談を持ちかけていた。
6日の通報後には、同署の地域課員3人が自宅を訪れ、石井容疑者は「入院させることはできないか」と相談したが、博基さんが落ち着きを取り戻したため、課員らは強制入院は困難と判断。「また何かあったら通報してください」と伝えて立ち去った。
石井容疑者が台所から包丁を取り出し、和室で寝ていた博基さんの胸に突き刺したのは、この数時間後とみられる。
石井容疑者は博基さんと長女、妻の4人暮らし。殺害時、妻と長女も自宅にいたという。
Yahooニュース
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