1品減らした給食に苦情 保護者に周知せず…福岡県

1品減らした給食に苦情 保護者に周知せず｢足りない｣

ｽﾎﾟﾆﾁｱﾈｯｸｽ [5/2 07:01]

福岡県行橋市の小中学校の給食が一時､本来よりも1品少なくなり､保護者から苦情や問い合わせが寄せられていたことが1日､市教育委員会への取材で分かった｡新しい給食ｾﾝﾀｰの設備に､職員が慣れるまでの措置で､市教委は｢こちらの事情で､申し訳ない｣と話している｡4月下旬に改善した｡

市教委によると､これまで近隣の自治体と一緒だった給食ｾﾝﾀｰを､単独で市内に新設｡旧ｾﾝﾀｰなどから異動してきた調理員54人で､市内の小学校11校と､中学校6校に給食を出すことになった｡調理設備に慣れるまで､おかずを1品減らすことにしたが､保護者らには周知しなかった｡

4月9～18日のうち7日間､本来の5品から副菜を減らし､牛乳､ﾊﾟﾝ､おかず､ﾃﾞｻﾞｰﾄの4品にした｡
4品では､文部科学省が定める学校給食の1食当たりの摂取基準(中学校820ｷﾛｶﾛﾘｰ)を約90ｷﾛｶﾛﾘｰから約150ｷﾛｶﾛﾘｰ下回っていた｡

4月15日の中学校の給食は｢黒糖食ﾊﾟﾝ､ﾏｰﾎﾞｰはるさめ､ﾐﾆﾘﾝｺﾞｾﾞﾘｰ､牛乳｣で706ｷﾛｶﾛﾘｰだった｡一品減ったが､他の物の分量を多くしたわけではないという｡学校には｢足りない｣｢部活が始まるまでに空腹になってしまう｣などと保護者から苦情が寄せられた｡

給食や子供の食事は､1日や1週間のﾄｰﾀﾙでｶﾛﾘｰを調整するという考えが一般的｡市教委は摂取ｶﾛﾘｰについて｢1年間のﾄｰﾀﾙで基準を満たすよう献立を決めている｣と説明｡給食費の変更などはなく､保護者におわびの文書を配ったという｡