【アクリフーズ】農薬混入、男性契約社員逮捕 へのコメント（No.442）

　マルハニチロホールディングス（ＨＤ）の子会社「アクリフーズ」の群馬工場（群馬県大泉町）製の冷凍食品に農薬「マラチオン」が混入された事件で、偽計業務妨害容疑で逮捕された同工場の契約社員、阿部利樹容疑者（４９）について、前橋地検は証拠が不十分として勾留期限の１６日に処分保留で釈放すると発表した。群馬県警は、同日中に、阿部容疑者を再逮捕する方針を明らかにした。
　地検は１４日の記者会見で、釈放する理由を「起訴して適正な量刑を受けるだけの証拠がない」と説明した。一方、県警も記者会見し「（阿部容疑者は）容疑を認めているものの、全容解明のためには供述の信ぴょう性を慎重に吟味し、捜査しなければならない」と再逮捕の必要性を強調した。
　阿部容疑者は昨年１０月３～７日、同工場内で４回、ピザやコロッケ、チキンナゲット計４点に殺虫剤の農薬を混入。同工場に商品回収をさせ、操業停止させたなどとして１月２５日に逮捕された。
　逮捕当初は「覚えていない」と否認したが、県警と弁護側双方が４日後、関与を認め始めたことを公表。捜査関係者によると、阿部容疑者が工場内で使用していた靴や腕カバーからマラチオンが検出されており、具体的な混入方法や混入場所の特定などが捜査の焦点になっていた。
　アクリフーズの検査では、これまで８都府県で販売した９商品１２点からマラチオンを検出。県警は同社から任意提供された商品の鑑定を進め、阿部容疑者の関与を追及している。【田ノ上達也】
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