匿名
国立感染症研究所(東京)は6日、札幌市内の医療機関を昨年11~12月に受診した6人のインフルエンザ患者から、抗インフルエンザ薬のタミフルとラピアクタが効きにくい耐性ウイルスが確認されたと発表した。
ウイルスはいずれも、2009年に新型インフルエンザとして流行したH1N1型。
同研究所は耐性ウイルスへの感染が同市内で広がっている可能性が高いとみている。
6人中4人は10歳以下の子供で、2人は21歳男性と39歳女性。
このうち、女性は昨年11月中旬に発熱と呼吸困難で札幌市内の病院を受診した。
ラピアクタとタミフルが順次投与されたが、肺炎を発症し、12月には多臓器不全に陥ったという。
現在の症状は不明。
同研究所が女性のウイルスを調べた結果、両方の薬の効果がいずれも500分の1以下に低下していた。
他の5人も同様の結果だった。
うち3人はその後熱が下がるなど症状が改善。
残る2人の経過は分かっていない。
6人のウイルスに対し、いずれも作用の仕組みが違う抗インフルエンザ薬リレンザ、イナビルの効果は確認された。
<北海道新聞1月7日朝刊掲載>
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