- 下話
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俺は気持ちを切り替え、シャワールームへと向かった。
熱いシャワーを浴び、身も心もスッキリする。
「ヨッシッ!!!」
今日のライブにも気合いが入る。
バスタオルで頭を拭きながら、鏡にうつった自分を見た。
ふと、唇に手をやる。
彼女の唇の感触が、まだ残っている‥
唇だけじゃない、
抱きしめた彼女の体温、肌の感触、髪の匂い‥
そして、俺の名前を呼ぶ声、真っ直ぐな瞳‥
「んあああ~ダメだ!切り替えろ!切り替えろ!」
両手で髪をグシャグシャにしながら、必死に冷静さを取り戻す。
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14/09/23 23:29:15