• No.1 匿名

    12/10/31 11:37:50

    ◆リスクを軽減

     この研究は、同病院内で10人の赤ちゃんを対象に行われた。10人はいずれも低出生体重児で、平均週数36・2週の赤ちゃんたち。

    ミルクを飲み終わって、よく眠っている赤ちゃんたちに、近赤外線を利用して脳の血流の変化を測る装置「光トポグラフィ」を装着。左右のかかとに1秒間ずつ、感覚検査で使われる「知覚針」を使って刺激を与えた。その際、知覚針を当てる1分前から、両手で全身を包み込む 「手あて」を行い、そのままの状態で刺激を与えた場合と「手あて」をせずに刺激を与えた場合のデータを計測した。

    その結果、手あてが行われなかったケースでは、痛み刺激が与えられた直後から血流が大きく増加。
    一方、大人に両手で全身を包み込んでもらった場合には、大きな血流の増減が見られなかった。両群の平均値の比較では、最大で約10倍の開きが見られたという。

    研究を行った本田さんによると、一般的に低出生体重児において、疼痛(とうつう)刺激が繰り返されることによる脳の血流の頻繁な増減は、脳の発達には好ましくない影響を与えると考えられている。

    「赤ちゃんに『手あて』をすることで、そのリスクを軽減させることができるということが明らかになった」(本田さん)

    ◆環境の改善に

     低出生体重児が過ごすNICUはさまざまな合併症を避けるため、高度な医療が行われている。ただ、赤ちゃんにとってはお母さんの胎内とは大きく異なり、 決して快適とはいえない環境だという。

    「人工呼吸器のアラーム音、保育器を開閉する音、医療スタッフの足音、引き出しの開閉音。それに1日数回の採血もあります」と本田さん。そのため、赤ちゃんが泣いたり、手足をばたつかせて落ち着かなかったりといった状況に陥ることも少なくない。

    そんなとき、理学療法士としてNIC Uで赤ちゃんに接してきた本田さんは、 看護師たちが赤ちゃんを安心させようと 、習慣的に体にそっと手をあてることで赤ちゃんが落ち着く様子を何度か見てきた。それが今回の研究に結びついた。

    本田さんは「痛みが予想される採血などの場合であれば、その少し前から手あてをしてあげるだけで、赤ちゃんをめぐる環境がぐんと良くなる。NICUではなかなか難しい部分もあるが、手あての良さが認識され、広がってほしい」と話している。

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