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「真犯人は卑劣」…PC遠隔操作「犯罪予告」
読売新聞 10月8日(月)10時15分配信
他人にパソコンを乗っ取られ、気づかないまま犯人にされてしまう――。
殺人予告メールを送ったなどとして逮捕された男性2人のパソコンから「遠隔操作型ウイルス」が見つかった事件は、無実の男性が誤って逮捕された冤罪(えんざい)の可能性が高まった。サイバー犯罪は、パソコン、インターネットの普及とともに巧妙化しており、男性を犯人と断定してしまった捜査関係者の間には動揺が広がった。
◆「家中パニック」◆
「息子が逮捕されて家中パニックになった。真犯人は卑劣としか言いようがない」
誤認逮捕だった可能性が出ている津市の無職男性(28)の父親(57)は7日夜、読売新聞の取材にこう怒りをぶつけた。
父親によると、男性は当初から容疑を否認していたといい、家族には「インターネット上のソフトをダウンロードしようとした際、パソコンがおかしな動作をしたので、操作をやめただけ」と話しているという。
「全く身に覚えのないことで犯罪の疑いがかけられる可能性があるということだ」。北海道大の町村泰貴教授(サイバー法)は今回の事態についてこう指摘する。「しかも、パソコンの知識がない人ほど“犯人”に仕立てられやすい」
警察当局が、攻撃者の手口を見抜けなければ今後も冤罪(えんざい)が起きうるのがサイバー空間の特徴だという。
ネット犯罪を巡っては、過去にも警察当局の知識不足によって「冤罪事件」が起きている。2010年5月、愛知県内の男性が同県岡崎市立図書館のホームページに対し、大量のデータを送りつけてダウンさせる攻撃を仕掛けたとして偽計業務妨害容疑で逮捕された。しかし、その後の捜査では、男性は図書情報を自動的に集めるためのプログラムを使用していたが、1秒間に1回程度のアクセスしかしていないことが判明した。男性は起訴猶予となり、図書館側は「犯罪ではなかった」として男性に謝罪。図書館のシステムの処理能力が大幅に不足していたことが、ダウンの原因だった。
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