南鳥島海底に大量の「レアアース」の存在が明らかに

匿名

油田の次はレアアース

12/06/28 21:13:42

南鳥島海底に大量の「レアアース」が存在 埋蔵量は国内消費量の220年分 現在は中国が独占的に供給

06/28(木) 20:56

ハイテク製品に欠かせず、現在、中国が独占的に供給している、希少な金属「レアアース」が、日本の排他的経済水域にある南鳥島近くの海底に多く存在していることが、東京大学の調査で分かりました。

日本の経済水域でまとまった量のレアアースが確認されたのは初めてで、埋蔵量は国内の消費量の220年分余りに上るとみられています。

東京大学の加藤泰浩教授の研究グループは、海底の火山活動で放出される熱水がレアアースを吸着しやすいことに注目し、太平洋の海底で採取された泥の分析を4年前から進めてきました。

その結果、日本の排他的経済水域にある南鳥島近くの水深5600メートルの海底の泥に、ハイブリッド車のモーターに使われる「ジスプロシウム」や、液晶テレビに使われる「テルビウム」などのレアアースが高い濃度で含まれていることが分かりました。

研究グループによりますと、こうした泥は少なくとも1000平方キロメートルの範囲に広がっているということで、濃度や面積などから国内の消費量の227年分に当たる680万トンのレアアースが存在すると推計されています。

日本の排他的経済水域の海底でまとまった量のレアアースが確認されたのは今回が初めてで、研究グループは今後、国内の企業と共に採掘に向けた取り組みを進めることにしています。

海底のレアアースを巡っては、去年、太平洋に陸上の埋蔵量の800倍のレアアースが存在する可能性があることが明らかになりましたが、公海の海底にあるため、採掘には国際調整が必要となっていました。

調査に当たった東京大学の加藤教授は、「レアアースが見つかった場所が日本の経済水域だということは、自国の資源として開発できるという意味で非常に重要だ。実際に資源がどのように存在しているか、すぐに調査を行うべきだ」と話しています。


NHKニュース

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