５歳と７歳の兄弟が池に転落、意識不明 へのコメント（No.32）

＜池に転落＞７歳兄が死亡、５歳弟は重体　福岡
毎日新聞 3月10日(土)20時16分配信

　１０日午後２時４０分ごろ、福岡市西区羽根戸（はねど）の笹隈池で「子ども２人が落ちた」と母親から１１９番があった。
駆けつけた福岡市消防局の救助隊員らが午後３時ごろ、２人を救助したが、近くの自営業、寺尾良一さん（４７）の長男で市立金武小１年、健良（たけかず）ちゃん（７）が午後７時１０分ごろ、搬送先の病院で死亡した。

寺尾さんの次男で保育園児の康良（こうすけ）ちゃん（５）が意識不明の重体。

　福岡・西署などによると、２人は近所の子ども２人と池の周囲でボールで遊んでいた。

風にあおられて池にボールが落ち、健良ちゃんがボールを拾おうとして転落し、助けようとした康良ちゃんもおぼれたという。

　池は農業用ため池で、福岡市などが管理。

長径約９０メートルのだ円形で、水深約１メートル。

周囲は高さ約１．６メートルのフェンスがあり、フェンスの上約４０センチには有刺鉄線があった。

　フェンスには南京錠がついた出入り口が複数あった。

同署は２人がフェンスのすき間から入ったとみて調べている。

　近所の人によると、池に来る釣り人がフェンスを開けて入ることがあるという。

　兄弟の祖父正良（まさよし）さん（７４）は「孫には『池には絶対入ったらいかんで』と言っていたし、普段は入らなかったのにどうして今日は入ったのだろう」と肩を落とし、祖母静枝さん（７４）は「普段は子どもだけでは外に出さないようにしていたのですが」と悔しそうに話した。

　近くの男性（７１）は「帰宅した時、兄弟のおばあさんが『２人が池に落ちた』と言ってロープを手に池の周りを走り回っていた。のり面を上がって池を見たが、飛び込んで助けようにも２人の姿が全く見えず、何もできなかった。元気のいい、かわいい子どもたちだったのにショックだ」と語った。

　現場は福岡市西区役所の南西に約４．５キロの田園地帯。
【斎藤良太、遠藤孝康、岸達也】