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- ささみ
- 17/02/28 11:56:54
福島県相馬市で昨年11月、運転中にスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」を操作し、男性をひき逃げし死亡させたとして、福島地裁は27日、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)とひき逃げの罪で、北海道函館市、解体工山内隼人被告(38)に懲役3年6月(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。
亡くなった清水佑介さんの母親(56)と婚約者の女性(23)が河北新報の取材に「被告がやったことは殺人と同じ」などと胸の内を明かした。
2人は福島地裁判決を控えた24日、清水さんが暮らしていた相馬市のアパートで取材に応じた。室内は奥に祭壇を置いた以外、当時のままにしているという。
清水さんが事故に巻き込まれたのは、友人の結婚式の帰り。迎えに来た婚約者の前で起きた。母親は「息子はもう戻ってこない」とつらい思いを吐露した。
ライトバンを運転していた被告が問われたのは自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪など。求刑ですら懲役5年にとどまり、遺族には「軽い」としか思えない。
母親は「納得いかない。私たちは苦しみを一生背負って生きていくのに、加害者は法に守られている」と失望した。
公判で、被告は「何にぶつかったか確認していない。タイヤのパンクかと思った」と言い切った。言い逃れにしか聞こえず、憤りが強くなったという。「人をひいて『怖くなって逃げた』と言われた方が楽だった」と涙を浮かべた。
ライトバンは婚約者の乗用車に乗り込もうとしていた清水さんをはね、乗用車にも衝突し、清水さんを引きずった。
公判で証言した婚約者の女性は「私の車にぶつかった時、なぜ止まってくれなかったのか。すぐ止まれば彼は助かったかもしれない」と悲痛な声で訴えた。
入籍を予定していた今年7月は交際からちょうど2年になるはずだった。清水さんの遺品からはピアスのプレゼントが見つかった。「12月の私の誕生日のため用意してくれたのだと思う」と語った。
遺族の時計は止まったまま。母親は「二度と前の生活には戻れない。この現実にどう立ち向かえばいいの?」と遺影に問い掛けた。
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