妄想族会議開催中。 へのコメント(No.154

  • No.154 しらたき係長

    N701i

    06/10/26 00:14:13

    …どのくらい時間が経っただろう。

    僕は落ち着いた彼女と近くの公園で話をすることにした。


    「実家に帰ろうと思って。」
    彼女は言った。

    「…そうか。」

    僕は缶コーヒーを啜った。

    「ごめんな。守ってあげられなくて。」

    情けない自分に腹が立った。
    彼女は首を振って言った。
    「あなたは知らないと思うけど、私、あなたにどれだけ助けられたかわからない。毎朝、あの時間に、あの場所であなたに会うために、私は毎日がんばろうって思えた。唯一 笑顔になれる瞬間だった…。」


    「妄想さん…」

    「ふふ。」

    突然 彼女が笑った。

    「?」

    「よく考えたら私達、お互いにちゃんと名前も知らないのね。」

    「あぁ そういえば…」

    僕もぷっと吹き出した。

    「私は、空美。空(そら)でいいよ。」

    「俺は、会(かい)。
    …空 はこれからどうするの?」

    「ん~…」

    空は、少し考えてから

    「まだ、子どももいないし、新しい人生を考えてみようと思う。」

    と 言った。

    「そうか。」

    僕はまた一口、缶コーヒーを啜った。

    「あの…さ…」

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