• No.2 オニノツノガイ

    26/07/03 16:43:15

    ロシアへ向かう男性たちの多くは貧困層出身で、行った先に何が待ち受けているかという知識がほとんどない。

    ペルー外務省で在外ペルー人対応の責任者を務めるペドロ・ブラボさんはCNNとのインタビューで、ロシア軍に入る人の多くは経済的に困窮していて国際情勢にも疎く、簡単にだまされてしまいがちだと指摘した。

    3人の子どもを育てる母親のロサさん(本人の希望により姓の掲載は控える)は、夫(48)がロシアで警備員の仕事に就くため、数人の男性とともに渡航したと話す。夫はリマ市内で刑務所の看守をしていたが、従軍経験はなかった。

    CNNは、ロサさんの夫とペルーで活動する勧誘担当者が通話アプリ「ワッツアップ」でやり取りしていたメッセージを閲覧した。担当者はスペイン語を話す、通称「ビジオ」という人物だ。メッセージの中で、夫は1年間の契約でロシア軍に入隊することに同意していた。担当者は、健康保険と生命保険が提供され、負傷した場合はペルーに帰されると書いていた。CNNは同担当者に接触したが、取材も本名の公開も拒否された。

    ロサさんはCNNとの電話インタビューで「夫は戦場に行くことを全く聞いていなかった。命を犠牲にしなければならないとも、報酬が支払われないとも。聞いていたら行かなかったはずだ」と語った。

    ロシアへ渡った当初のメッセージは、心配しないでという内容だった。それがやがて途切れ途切れになり、送信直後に削除することも重なった。

    夫はメッセージで「戦場に連れてこられたようだ。ここは地獄だ」と訴え、空腹や過酷な訓練、絶え間ないドローン攻撃、ロシア語の命令が分からないからと罰を受ける兵士らの様子を伝えてきた。

    3月26日には、また別の場所に移されるので武器と持ち物をまとめるよう指示されたとの連絡があった。「夫は『みんなを本当に愛している。これからもずっと思い続ける』と書いていた」と、ロサさんは振り返る。

    それ以来、メッセージは届いていない。ドローン攻撃で亡くなったと数人の同僚から聞いたが、今もきっと生きていると信じている。ロサさんは涙ながらに「夫たちは使い捨ての大砲の餌食として、まるでその命になんの価値もないかのように連れ去られた」「3人の子どもたちは夜も昼も、父親に会いたいと泣いている」と話した。

    続く

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