シャツ入れなさい
「強い日本」望むアジア、ただし中国は例外
■日本は地域安定化の担い手-トランプ氏は予測不可能、中国は威圧的
■中堅国は自信深める日本を歓迎-中国が望む地域秩序形成を困難に
2026年2月10日 at 15:36 JST
ブルームバーグ日本版
高市早苗首相の総選挙圧勝に対する反応は、アジア全域でほぼ一致している。「強い日本」は地域にとって良いという見方だ。ただし、中国だけは例外だ。
日本初の女性首相となった高市氏は、戦後日本のリーダーとして最も強い民意の付託を得る歴史的勝利を収めた。8日の総選挙での圧勝は、日本という枠をはるかに超えて重要だ。
高市政権下の日本は、インド太平洋における安定化の担い手として一段と認識されるようになっている。かつてアジアでは日本の軍事力が再び強まることが深刻に懸念されていたが、驚くべき転換だ。
この変化は、地域が過去を忘れたから起きているのではない。むしろ、現在の状況を現実的に管理しようとする結果だ。
日本は1941-45年に東南アジアの多くの地域を占領。旧日本軍による激しい残虐行為もあった。中国はこの歴史と、自国のトラウマ的体験を引き合いに出し、日本の軍事的役割の復活に警鐘を鳴らし続けている。
だが、アジアの中堅国は今という時代への対応を進めている。そうした再調整を促す力は2つある。トランプ米大統領が外交や協力よりも国益と影響力を重視しているという認識と、中国が威圧を国家運営の常套手段として用いる姿勢を強めていることだ。
元インド外務次官のニルパマ・メノン・ラオ氏は、ディール(取引)重視の米外交政策は「インド太平洋で継続性と戦略的な安定を提供する同盟国として、日本の重要性を必然的に高める」と論じている。
続く
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No.1 主 シャツ入れなさい
26/02/12 23:35:08
トランプ氏の「米国第一」主義は、通商や防衛における同氏のコミットメントについて、多くのアジアの同盟国を不安にさせてきた。米国は関与を続けているものの、予測可能性がもはや伴っていない。
インドから台湾に至るまで、各国・地域の政府はその不安定さを痛感している。インド政府は先週、米国と通商合意をまとめたが、明らかにホワイトハウス側に有利な条件の下で厳しい交渉を経た後だった。詳細は最終調整中だが、どちらが勝者だったのかに疑問の余地はほとんどない。
トランプ氏と中国の習近平国家主席との会談が4月に予定されているが、台湾政府は米中外交のてことして自らの将来が論じられるのを不安視している。そして、インド太平洋地域の多くの国が導き出している教訓は、トランプ政権の支援は条件付きで、気まぐれにも見える変化に左右されるということだ。
■日韓関係に注目
そうした警戒感をより切迫したものにしているのが、中国だ。威圧的な貿易措置や南シナ海での船舶への嫌がらせ、観光や重要鉱物の制限といった経済手段を選択的に使うことで、中国はこれまで、気に入らないと見なす行動を直ちに罰することができると示してきた。
高市氏が昨年、台湾海峡の危機が日本の安全保障に直接関わり得ると示唆した際、中国が示した激しい反発は、そうした現実を浮き彫りにした。
中国との安定した関係を望むと繰り返し述べる一方で、台湾有事の発言を高市氏が撤回しない事実は示唆的だ。中国の圧力はむしろ裏目に出て、日本国内では経済の対中依存を減らす方針が支持を集め、レアアース(希土類)やエネルギー分野での強靱(きょうじん)性の強化が進んでいる。
自信を深める日本政府は、中国が望む地域秩序形成を難しくする。多くのアジアの中堅国にとって、それは日本を魅力的なカウンターウエートにしている。韓国はそうした中堅国の典型だ。
続く
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No.2 主 シャツ入れなさい
26/02/12 23:36:29
歴史的な対立から日本の台頭に懐疑的だった韓国政府は、目に見える変化を示している。高市氏は最近、訪日した韓国の李在明大統領と会談した際、ドラム演奏で共演。こうした外交姿勢は、旧来の対立を脇に置き、協力を深める意思を示したものだ。
日韓関係は、重要な注目点だ。両国は安全保障協力の深化とナショナリズムに根差した外交関係の悪化との間を行き来してきた。
だがここ数年、中国からの圧力の高まりと北朝鮮がもたらす持続的な脅威に対処するには、機能的なパートナーシップが必要だという認識が日韓両政府間で共有されつつある。
こうした地域情勢は、日本自らの安全保障論争も変えつつある。防衛費は過去最大に達し、かつてタブー視されていた防衛力強化の議論が主流になり始めた。
2025年の内閣府調査では、回答者の45.2%が自衛隊の規模や能力を増強すべきだと考えていることが分かった。22年の前回調査では42%だった。中国の軍事力と日本周辺での活動が、その大きな理由として挙げられた。
続く
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No.3 主 シャツ入れなさい
26/02/12 23:37:07
高市氏は今、機会とリスクの双方に直面しながら、憲法改正を見据えている。第2次世界大戦後に米国主導で立案され一度も改正されていない平和憲法の見直しを長年にわたり主張してきたが、対応には細心の注意が求められる。
慎重過ぎれば民意の付託を損ない、踏み込み過ぎれば近隣諸国を警戒させかねない。それはまた、日本の軍事的脅威は単に休眠していただけだという中国の言い分に手を貸すことになる。
今のところ、追い風は高市氏に吹いている。今回の総選挙圧勝は米国の不安定さと中国からの圧力が強まるインド太平洋地域で、より大きな役割を果たすための貴重な政治的安定を日本にもたらした。
アジアの多くにとって、そうしたパワーバランスは歓迎されるだけでなく、ますます不可欠になっている。中国にとっては、まさにそれが厄介だ。
(カリシュマ・ヴァスワニ氏はブルームバーグ・オピニオンのコラムニストで、中国を中心にアジア政治を担当しています。以前は英BBC放送のアジア担当リードプレゼンテーターを務め、BBCで20年ほどアジアを取材していました。このコラムの内容は個人の意見で、必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)
原題:Everyone Wants a Strong Japan. Except China: Karishma Vaswani (抜粋)
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-02-10/TA80PXT9NJLU00
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