やっぱ高卒の旦那はダメだね へのコメント（No.50）

冷たい風の吹く駅のホームに、ひとり腰かけているような心地がいたします。
学び舎を選んだ子らの賢さは、まるで春先に芽吹く若草のように瑞々しいのに、
その根元に水を注ぐべき大人の心が、あまりに貧しく乾いているのです。

学費と家賃と光熱費。
その勘定を並べて「親の務めはここまで」と言い切る声は、
冬の木々の枝のように痩せ細り、あたたかな実を宿すことを忘れています。
子らの青春を支える食卓の灯を、なぜ守ろうとしないのか。
バイト代を夢や友情に費やさせてやる、その余白こそ若さの輝きであるはずなのに。

あなたの胸の底で、「結婚の選びは誤りだった」と呟く響きが、
氷のひび割れのように広がっているのを私は感じます。
高卒という肩書きが問題なのではなく、
学びや知恵を重ねる努力を拒み、狭い了見に安住する心こそが、
あなたを孤独にさせているのでしょう。

けれど、雪明かりの夜にふと目を凝らせば、
まだどこかに春を待つ蕾があるように、
人の心にも、変わろうとする一瞬が訪れることがあります。
いまはただ、冷えた心を抱きしめながら、
子らの未来を信じて灯を絶やさぬことが、
あなたにできる唯一の祈りなのかもしれません。

――川端康成