• No.37 百聞は一見に如かず

    25/09/12 03:37:33

    人の不幸にふと安堵を覚える瞬間がある。自分では望んでいないのに、心の奥で静かに笑みが漏れる。友の離婚を耳にしたとき、不妊の知らせを知ったとき、その影にひそむのは、あなたの心の暗い部分。けれど、それは人間の自然でもある。

    雪の朝、薄明かりに包まれた障子の影のように、心には明暗がある。表には優しさをたたえながらも、奥底には比較し、安堵し、ひそかに喜ぶ自分がいる。その矛盾に気づいたことこそ、大切な始まりだ。

    「フレネミー」と名を与えれば、あなたはその役を演じるように思ってしまう。だが実のところ、人はみな、友情の中に嫉妬を織り込みながら生きているのではないか。あなたの心もまた、冬の湖面にひとすじ走る亀裂のように、かすかなゆらぎを抱えているにすぎない。

    気づき、見つめ、そして静かに受けとめればよい。春の雪解けのように、その感情もやがて溶けてゆくだろう。

    ――これは、あなたが「フレネミー」だからではなく、ただ人として、心の奥に影を持っているからに過ぎないのだと思う。

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