時間にルーズな人どう思う? へのコメント(No.26

  • No.26 一期一会

    25/05/05 05:35:58

    「もちろん! 今夜泊まれたらそれで充分です。ああ良かった、嬉しい、助かりました」

    「それでは、404号室の清掃は昼過ぎに終了いたしますので、そのあとお使いくださいませ」

    「わかりました、私の名前は杉本香織です。のちほどよろしくお願いいたします」

    杉本さまは、丁寧に頭を下げると、ロビーのソファーに腰かけて、嬉しそうに中庭のチャペルを眺めている。美しく装った彼女の姿は上品で風情があって、まるで1枚の絵のように見えた。

    フロントスタッフも情があるので、なんとなく好ましいお客様、というのはいる。杉本さまは、丁寧な仕草や真剣や表情から、本当にこのホテルに泊まりたい理由があるのが伝わってきた。予約がないからとつっぱねることもできたが、珍しくルールを曲げても部屋を用意してあげたい気持ちになる。

    結局のところ、いくら仕事でも大事なのはハートなのだ。

    僕はマネージャー権限で、例の部屋をシステム上でチェックイン済み、にステイタスを変えておく。

    そうして僕は、何事もなかったかのようにフロントで事務作業を再開した。

    切ない花嫁の身の上

    ――さてと、今日は婚礼が2件か。天気が良くて良かった、海沿いのチャペルで写真が映えそうだな。気温が上がるから、ロビーにもレモン氷水の甕をセットしておこう。

    ホテルの今日の動きを確認していると、ウェディングサロンのプランナー、比嘉さんが黒いパンツスーツ姿でせかせかとこちらに歩いてきた。まだ30代前半だったと思うが、東京のホテルで婚礼を担当していた彼女の腕は確かだ。去年沖縄に戻ってきて、若くしてうちのホテルで現場を取り仕切っている。

    「結婚式に、親族がひとりも来ない……」沖縄のホテルで花嫁が抱える切ない事情とは?_img0
    「宮里さん、今日はよろしくお願いしますね! 暑くなりそうだから、フラワーシャワーが終わったら少し早めにチャペル前から宴会場に移動しようと思っています。花嫁さん同士がバッティングしないように、導線を準備しています」

コメント

古トピの為、これ以上コメントできません

広告

返信コメント

  • まだコメントがありません

投稿するまえにもう一度確認

ママスタコミュニティはみんなで利用する共有の掲示板型コミュニティです。みんなが気持ちよく利用できる場にするためにご利用前には利用ルール・禁止事項をご確認いただき、投稿時には以下内容をもう一度ご確認ください。

上記すべてをご確認いただいた上で投稿してください。