• No.1 口は災いの元

    25/03/13 11:44:52

    今の時代、受験生の私学志向は強い。言うまでもなく、それは進学実績を考えれば公立よりも私立が有利と考えられているからだ。確かに東大の合格者ランキングでは毎年トップテンのほとんどが私立高校である。

     生徒や保護者が私立に優位性を感じるのも分かるが、本当にそうなのだろうか。そもそも公立の学校と私立学校では何が違うのだろうか。筆者は教員として公立私立合わせて40年奉職し、その両方で管理職も務めた。その経験から公立と私立の違いついて考えてみたい。

    ■私立の「創造的な教育」の理想と現実

     学校教育法第一条の規定により、「学校」は国、地方公共団体及び学校法人のみが設置できる。この内、学校法人が設置する学校を私立学校と呼ぶ。

     私立学校は民間企業のように思われがちだが、営利目的は許されない。私立学校法でも「公共性」を高めることが定められており、法的にはどちらも同じ「学校」である。

     ただ、私立学校はその自主性を重んじることが法に明記されている。そのため公立学校が全国一律に学習指導要領に基づいて教育を行う義務があるのに比べ、私立学校では柔軟にカリキュラムを編成することによって独自の教育理念や特色を反映させた教育を行うことができる。

     したがって公立学校が画一的になりやすい日本の教育制度において、私立学校では多様な教育実践が期待される。見方によっては近年の法改正で公教育の統制が強まっている今日において、私立では主体的・創造的な教育を担保する役割を担っているとも言えるだろう。

     しかしながら、現実的には私立は財源の多くを集める必要があるため、自主性以前に生徒募集につながる魅力づくりに力を入れなければならない。理想だけでは存続できないのだ。

    続く

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