毎年クリスマスの朝に思い出す悲しい話

母子家庭の中学生の一人息子がお母さんにクリスマスプレゼントをおねだりしていたけど、悪友と悪いことばかりしていつも怒られていて、クリスマスイブにも悪い事をして、お母さんに「悪いことばかりしているから何もあげられない」と言われてキレて、お母さんを食器棚に向かって突き飛ばした。お母さんは打ち所が悪くてふらふらして、そのまましくしく泣きながらベッドに入って、息子はお母さんを放置して悪友の家に泊まりに行った。悪友の家を泊まり歩いて、そこで知り合った行きずりの女と初体験を済ませて、家の事なんか忘れてそのまま正月明けまで遊んで帰宅したら、寝込んだ時のままお母さんはベッドで亡くなってた。
冷蔵庫にはクリスマスケーキが入れっぱなしで、食器棚の下には、おねだりしていたプレゼントが入ってた。

この息子は私の元旦那で、自殺で数年前に亡くなったんだけど、最期の瞬間まで最愛の人はお母さんだと言って、自分のした事を後悔していた。