• No.1 リレー(靴脱げる)

    24/05/08 11:48:31

    生活用品大手のアイリスオーヤマ(仙台市青葉区)も22年、台湾への輸出を開始。今年1月には、米国とタイにも輸出先を広げると発表し、26年に12億円の輸出額を見込んでいる。また加工食品を手がけるテーブルマーク(東京都中央区)は23年、輸出事業を強化するため、営業本部の傘下に海外事業部を置いた。パックご飯は日系以外の現地スーパーでも取り扱いが増えており、「特に売り上げの伸びを期待できる商品」(広報)とみる。

     農林水産省によると、パックご飯の輸出額は17年の3億4000万円から、23年には約3倍の10億円に成長した。米国や香港、台湾、韓国、ベトナム、シンガポールが主な輸出先だ。

     業界団体の全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会(全米輸)によると、和食が「ヘルシー」だという認識の広がりや、日本で和食を楽しんだ外国人旅行者の増加により、海外でコメ人気が上昇。欧米のようにコメを主食としない国では家庭に炊飯器がなかったり、水質の違いでおいしく炊けなかったりするが、パックご飯なら電子レンジで失敗なく調理できる。そこへ円安による価格競争力の向上も追い風となり、輸出が急増しているという。

     一方、輸出を強化したいメーカー側の事情もある。国内では近年、輸入小麦の価格上昇や新型コロナウイルス禍による外食機会の減少で、割安・手軽なパックご飯の需要が高まっていたものの、最近は各社の増産態勢が整い「価格競争になっている」(全米輸)。国内のコメ需要は人口減少などで長期的な縮小が見込まれており、メーカーは「海外に目を向けざるを得ない環境になってきている」(同)というのだ。


    続く

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