- なんでも
- まるごと柚子鍋
- 24/01/25 12:46:00
九州最大の繁華街、福岡県福岡市の天神地区。
その中心部に位置する「警固公園」は、生きづらさを抱えた若者の逃げ場になっている。
東京のトー横、大阪のグリ下にならうように、自らを「警固キッズ」「警固界隈」と称す若者らが、飲酒や喫煙、薬物のオーバードーズやリストカットを繰り広げている。 未成年を中心としたパパ活などの売春や恐喝、大麻売買などの温床ともなっており、昨年夏には暴行事件や強盗致傷事件が相次いだ。
1月6日の夜に再び訪れると、いわゆる“地雷系”と呼ばれるファッションに身を包んだ若い女性たちがベンチに腰掛けていた。福岡市在住のレイ(16歳/仮名)と、大分県在住のハル(14歳/仮名)だ。彼女たちは以前から警固公園によく来ているという。
わざわざ大分から来たの?
「うん。でも学校はちゃんと行ってるよ、えらいでしょ。お年玉もらわないといけないから、明日には大分に帰る。親が同意書を書いてくれたから、今日はレイと中洲(※九州最大の歓楽街)に泊まるよ」(ハル)
レイちゃんも大分から?
「私は福岡。高校は行ってない」(レイ)
レイはホテルや自立支援の施設などを転々としており、未成年女性の保護や支援を行っているNPO法人の女性代表とたまに連絡を取っているらしい。
公園周辺をぐるりと周り、再びレイとハルの元に戻ると、ひとりの男性が彼女たちの目の前に座り込んでいた。タクヤ(23歳/仮名)と名乗る彼は、飲み会帰りのサラリーマンだという。
「(タクヤから)1000円もらった!」と、ハルが嬉しそうに報告してくれた。話を聞けば、タクヤはナンパ目的で彼女たちに声をかけ、ねだられるまま小遣い感覚でお金を渡したそうだ。ハルは「お金がないから乞食をしている」のだと話す。のちに繋がった彼女たちのSNSには、1000円前後の少額を複数人から得ている様子が記録されていた。
いわゆる“〇〇界隈”と呼ばれる若者たちが「電車代」などの名目で大人に金銭を求める様は、佐々木チワワ『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』(扶桑社新書)でも言及されている。パパ活などの売春と違い、対価が発生しないごく少額をねだって回ることで、その日の生活資金を得ているのだ。
https://www.ben54.jp/news/847
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