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- 23/11/05 01:02:59
「場面緘黙(かんもく)」理解を 家では会話できるのに学校などでは話せなくなる… 小学生の500人に1人との研究報告も
家では会話できるのに、学校など特定の場面で話せなくなる。不安症の一つ「場面緘黙(かんもく)」という症状だ。小学生の500人に1人が場面緘黙という研究報告もあるが、学校現場などであまり知られていないのが現状だ。広島県の支援団体「あゆみの会」などは11、12の両日、全国の当事者や支援者がつながる「かんもくフォーラム」をオンラインで開く。
■「わざとでは」と誤解されひきこもりや摂食障害も
不安になりやすい子どもに、環境の変化に伴って症状が現れることが多い。「わざと話さないのでは」などと周囲から誤解されて支援が遅れ、ひきこもりや摂食障害になることもある。
広島市内の40代の母親は、小学生の長女が4歳のころに場面緘黙を知った。家では元気いっぱいに過ごしているのに、幼稚園では泣きっぱなしで先生の膝から降りられなかった。インターネットで「幼稚園」「しゃべらない」などと検索してみたところ、場面緘黙にたどり着き、同じ悩みを抱える保護者の集まるあゆみの会ともつながることができた。
「経験を共有できることで救われている」と母親は話す。会で得た情報などを参考に、教室の席は後ろの方にしてもらったり、先生に紙のメモでやりとりしてもらったりしている。知ってほしいのは「うまく表現ができなくても子どもの中にはたくさん言葉や思いが詰まっている」ことだという。
■家庭環境とは関係ないとされ、症状もさまざま
場面緘黙は家庭環境とは関係ないとされ、症状もさまざま。教科書の音読はできる、特定の友達とは話せるというケースもある。フォーラムに協力する「かんもくネット」の角田圭子代表(61)は「支援のあり方も1人ずつ違う。いろんな立場の人がつながる場が求められている」と話す。
あゆみの会が2016年に発足した時のメンバーで、広島市内の小学校で支援員として場面緘黙の児童を支えた女性は「押し付けではなく、本人がここまではできるという体験を引き出して積み重ねることが大切」と訴え、フォーラム開催を通じて理解の輪が広がることを願う。
フォーラムは両日とも午前10時にスタート。角田さんの講演や経験者の発表があり、交流スペースも設ける。「かんもくフォーラム」のウェブサイトから申し込む。
https://news.yahoo.co.jp/articles/15bd51324f6c823f4f07e2cd33ce17ac3ffcdc9c
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