佐世保市児童センターで男児全治2年のケガ　当時職員おらず

2023年6月24日 13:47
長崎新聞 長崎新聞社

長崎県佐世保市の児童センターで４月、ドッジボールで遊んでいた小学生男児２人が衝突する事故が発生し、３年男児（８）が右太ももを骨折する全治２年の大けがを負っていたことが２３日、分かった。男児は現在も車いす生活を送っている。事故防止の役割を担うセンターの職員は当時、現場の遊戯室にいなかった。保護者はセンター側などの対応に不満を募らせており、民事訴訟の準備を進めている。

センターの運営は、市が市社会福祉協議会に委託している。社協によると４月１８日、黒髪町の黒髪児童センターの遊戯室で男子児童７人がドッジボールをしていた。ボールを取ろうとした３年男児に、６年男児が全速力で取りに行きぶつかったという。６年男児にけがはなかった。


遊戯室は職員１人が監視する体制だったが、当時は遊戯室外の入り口付近で別の児童の対応をしており、事故を見ていなかった。男児は救急搬送され、緊急手術を受けた。

社協は
「予見できないので過失はない」「目を離す場合もあるので、仕方ない」
と主張している。ただ、市と社協が交わした協定書には
「常に安全管理に努め、利用状況の把握と十分な監視体制をとり、事故防止に努めなければならない」
と記されている。事故の約２週間前には、別の３年男児が壁に激突、まぶたを切り縫合する事故も起こっていた。

母親は
「（センターの対応は）到底納得できない。大人が見ているから安心して遊ばせていたのに」
と憤っている。

見ているから、って絶対安心ではないよね、、