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知床事故「カズワン」社長がダイビング会社設立を計画か 逮捕、遺族への補償は未だなされず
5/3(水) 5:57デイリー新潮
いまも6人が行方不明の北海道・知床半島沖で起きた観光船の沈没事故。発生から1年という節目を迎え、斜里町ウトロでは追悼式が行われた。が、運航会社の桂田精一社長(59)は乗船者家族の神経を逆なでした、事故後の“土下座会見”以来、姿をくらましたまま。そのくせ、新たなビジネスを準備しているという。
全国に衝撃を与えた事故から1年が経過した4月23日。観光船「KAZU I(ワン)」が出港したウトロの町は神妙な空気に包まれた。
社会部記者が解説する。
「町主催の追悼式には乗船者家族79人のほか斉藤鉄夫国交相、鈴木直道北海道知事や町の関係者ら約130人が参列しました」
町役場には半旗が掲げられ、庁舎や道の駅には献花台が設置された。
「供花とともに“安らかにお眠り下さい”“このような悲惨な事故が二度と起きることのないように”などと書かれた何枚ものメッセージカードがありました。朝のうちから、地元民だけでなく観光客と思しき人々も手を合わせていましたね」
なぜ書類送検すらされない?
町を挙げた鎮魂の日。それでも謝罪はおろか、経緯の説明すら行わない桂田社長の姿はどこにも見当たらなかった。
「地元テレビ局によると、追悼式には“呼ばれていないから行けない”と答えたとか。重大な事故の責任者という意識や反省は、まったく伝わってきません」
すでに沈んだ船は引き揚げられ、沈没の原因もほぼ特定された。安全管理にいくつもの不備があったことは明らかで、桂田社長が何らかの罪に問われるのは必至。にもかかわらず捜査は遅々として進まず、桂田社長は逮捕どころか書類送検すらされない。なぜなのか。
「しっかりと捜査を進めており、送検が遅れているわけではありません」(第一管区海上保安本部総務課)
例年なら予約でいっぱいのはずだが…
とはいうものの、改めて1年もの月日が費やされている理由を尋ねると、
「何をもって時間がかかっていると定義するのか分かりませんが、他の事例では4年かけて捜査しております。この事件は遅い、遅くないというのはこちらでは分かりかねます」(同)
開き直りにも聞こえるこの回答。まだまだ進捗を待つしかなさそうだが、ともあれ日本列島に新緑が芽吹き始めるゴールデンウイークがやって来た。冬場は豪雪とマイナス15度に達する寒波に見舞われる知床半島の住人たちも、毎年、観光客で賑わうこれからの時期を「グリーンシーズン」と呼んで待ちわびている。
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