- なんでも
- ギニア・フラン
- 22/12/01 13:08:46
「再感染」で死亡率が2倍以上に
その主著者である、アメリカの名門・ワシントン大学セントルイス校医学部で臨床疫学センター長を務める、ジヤド・アルアリー博士が衝撃的内容を解説してくれた。
「私たちは、アメリカ退役軍人省が集計している約580万人分の健康データを、コロナの流行が始まった2020年から今年にかけておよそ2年分、収集して分析しました。データには、一度もコロナに感染していない人が約533万人、一度感染した人が約44万人、そして2回以上感染した人が約4万人含まれています。
その結果、次のような事実が判明したのです。
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【コロナに感染する回数が増えると、死亡率が2倍以上も上昇する】
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【コロナに2回、3回と繰り返し感染すると、内臓疾患などの合併症や後遺症を患うリスクも大きく増加し、疾患によっては3.5倍以上にもなる】
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コロナに少なくとも一度感染した人は、すでに世界で6億4000万人に達するといいます。今後は再感染を防ぐことが、重症者や死者を減らすうえでとても重要になってくるということです」
「治った」と思っても…
アルアリー博士の研究が、なぜ医療関係者の間で議論を巻き起こし、一部からは「誤りではないか」とまで言われているのか。それは冒頭でも触れた通り、一般的には「コロナに一度感染すれば免疫ができるため、再感染しても症状は軽くて済む」というのがこれまでの常識だったからだ。
一方、博士はこの「常識破りの結果」に自信を抱いているという。
「おそらく、私たちの研究は再感染の健康リスクを分析した世界で初めての研究です。退役軍人省の医療データベースは、アメリカで最大の全国統合医療システムであり、分析には高度で厳密な統計手法を使っていますから、信頼に足る結果が得られたと考えています」
さらに詳しく研究内容を見ていこう。具体的には、どんな病気のリスクが高まるのだろうか。
まず、再感染によって最もリスクが上昇したのが「肺疾患」と「腎臓疾患」だという。再感染した人は1回感染した人に比べ、前者のリスクが3.54倍、後者のリスクが3.55倍と、まさしく激増しているのだ。
コロナが重症になると肺炎を引き起こし、呼吸機能に深刻な悪影響を与えることはよく知られているが、とりわけ高齢者が繰り返し感染すると、そのたびに肺にダメージが蓄積してゆく。
コロナへの「再感染」が健康にもたらす悪影響は、まだまだこれだけではない。後編【コロナで「脳が縮み、20年老化」の危険…後遺症の「不都合な真実」がわかってきた】で、さらに驚きの研究結果を深掘りしていく。
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