ヘリオトロープ(献身)
20年8月の真夏日にその事件は起きた。当時15歳の少年が21歳の女性を刃物でメッタ刺しにし殺害したのだ。なぜ少年は凶悪な犯行におよんだのか。彼が抱えた心の闇にノンフィクション作家の石井光太氏が迫る。
長男は、父親から受けていた虐待の怒りを幼い弟にぶつけていたのだろう。言ってしまえば、自分の精神が崩壊するのを防ぐために、速人をストレス解消のはけ口にしていたのだ。
やがて長男の行為は速人に対する身体的な暴力に加えて、性的な暴力にまで及ぶ。自分のペニスや肛門を舐めさせるなどして自慰行為を手伝わせたのだ。
家には父親の所有していたアダルトビデオやポルノ雑誌がそこら中に散らばっていたり、両親が子供たちの前で性交したりすることがあった。そうした環境の中で、長男は性的指向がゆがんでいたと思われる。
速人は兄の言いなりになるだけでなく、自分自身でも性的な関心を膨らませていくようになった。家には父親の所有していたアダルトビデオやポルノ雑誌がそこら中に散らばっていたり、両親が子供たちの前で性交したりすることがあった。そうした環境の中で、長男は性的指向がゆがんでいたと思われる。
速人は兄の言いなりになるだけでなく、自分自身でも性的な関心を膨らませていくようになった。
子供に乳房を舐めさせ……
母親はそんな息子たちの異変に多少なりとも気がついていたはずだったが、手を差し伸べることはなかった。いや、それどころか、後に開かれた裁判では、そんな子供たちに性的虐待をしていたという指摘がなされた。具体的には次のような行為である。
・母親が子供に乳房を舐めさせた。
・母親が子供の自慰を手伝ったり、ポルノ雑誌を買い与えたりした。
・母親が子供にディープキスをした。
また、普段の生活では子供たちをネグレクト下に置いていた。母親は掃除洗濯だけでなく、子供に食事をつくることを怠っていたのだ。
そのため、速人はいつも腹を空かせている状態で、家にあったホットケーキミックスの粉を水で溶かして、生のまま舐めて空腹を満たすなどしていたらしい。
裁判後の報道では、こうしたことがクローズアップされ、母親に対する批判が集まった。だが、私がインタビューした祖父は、母親がこうした行動に及んだことに特に驚きがないと言い切った。
祖父は言う。
「俺が見るに、彼女の方が障害の症状が重かった。家の中は足の踏み場もないほどのゴミ屋敷だし、何を言ってもちゃんとした受け答えができない。食事だってまともにつくれなかった。雑草だって生え放題。やろうとしてもできないんだよ。」
https://friday.kodansha.co.jp/article/264722
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