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- 苺(尊重と愛情)
- 22/08/06 14:46:00
タレントのギャル曽根(36)が、グルメ番組以外にもバラエティーやYouTubeなどで活躍の幅を広げている。2005年のデビュー以降、大食いブームの火付け役として活躍する一方、食べ方や食事のマナーの良さも話題を呼び、今やお茶の間に欠かせない存在に。現在は2児の母でもある“大食い女王”に、自身の半生や大食いのポリシーを聞いた。(田中 雄己)
細い。このきゃしゃな体で、あれだけの量を食べられるなんて。そう伝えると、「生まれつきらしいんですけど、腸内細菌が人の何倍、何十倍もあって。消化するスピードが早いからなのか、おにぎり100個食べても1個目と同じようにおいしく感じるし、おなかいっぱいにならないんですよね」。食事の時と同じように大きく口を開けて笑った。
母や兄弟も「大食い」だったため、“気づき”は遅かった。高校3年の時、「2キロ食べ切ったら無料」のカレー店の大食いチャレンジに友人ら男女6人で挑戦。汗ひとつかかずに完食して周りを見ると、達成したのは自分だけ。「え、なんでこれが食べられないの?」。人とは異なる胃袋を持つことを自覚した瞬間だった。
それからというもの、ラーメン10杯食べて1万円、パフェ5キロ完食と“道場破り”を繰り返した。05年、勤務していた鳥料理店の店長の誘いで、大阪で行われたテレビ東京系「元祖!大食い王決定戦」に出場した。
「タダでたくさん食べられて、優勝したら賞金100万円なんて最高」。意気揚々と参加したが、口いっぱいにパンを詰め込む相手を横目に、ジャム1キロをお替わりして“味変”を楽しんだ結果、2回戦で敗れた。そば対決では土壇場で天ぷらを食べ、1口差で負けた。ここに、今も変わらない信念が宿る。
「フードファイターの方々はアスリートのようだけど、私はアスリートではなく大食い。『もう食べたくなーい』って飽きちゃうこともありましたけどね、ギャルですから」。笑いつつも「自分が主役じゃなくて、食べ物がどう映るか。グルメ番組は、あくまで食べ物がメインだから」と持論を明かした。
デビューから15年以上たっても考え方は変わらない。「口に収まるギリギリの大きさにして口の周りを汚さない」、「おいしそうに見える右向き25度を意識する」など考え抜いた食べ方が反響を呼んだ。そのバランス感覚と瞬発力をグルメ番組以外でも発揮。お茶の間に欠かせない存在になった。
「胃の大きさは空腹時と比べて15倍くらいに膨らみます」。目の前にいる細身の姿から想像もつかない言葉の連発にあっけにとられていると、彼女の方から家族の話題へ。11年に結婚し、2児を授かった。小学4年の長男と、小学1年の長女。気になるのは、やはり…。
「メチャクチャ食べます。給食だけじゃ足りないみたい。この間、長男が習い事に行く前におにぎり6個、長女はうどん3杯食べてました。お昼ご飯では、2人で、そうめん16束食べたり」。彼女の遺伝子は紛れもなく健在のようだ。
「3400グラムで生まれて、母乳も桁違いに飲んでいました。(自分も)妊娠中も変わらずに食べていたんですよ。それで遺伝したんですかね。お医者さんは『多少多めに食べるぐらいなら、羊水が守っているから大丈夫』と話しましたけど、すっぴんだったから私って分からなかったと思うんですよ。1日15キロ食べても平気だったんですかね(笑い)。今は家族4人で朝9合、夜15合。炊飯器2つで1週間にお米40キロ消費してますから」
大食いタレントには、食べ過ぎて大食いを拒むようになった人もいる。だが、彼女は「今でも食べることが大好き」と言い切る。
「まだおなかがいっぱいになったことがなくて。限界を経験したことがないんですよ。同じものを食べると飽きちゃうだけで。お茶漬けを9キロ食べたら、ソフトクリームを食べたいとか。ビュッフェの大食いがあったらずっと食べられますね」。そう言うと「うふふ」と笑い、声を張った。「あー、おなかすいてきた」
口を大きく広げて笑うと、黒縁メガネに指を入れて、涙を拭いた。だてメガネだった。「食べてると、曇ったり反射してカメラさんが撮りにくくなっちゃうじゃないですか。だからレンズなし」。その優しさと心遣いこそ魅力のひとつだが、いつの日かリミッターを外して限界に挑戦する姿もまた見てみたい。
https://news.yahoo.co.jp/articles/597a5930f777336d1ce9810c3d8ba535aabd23b9
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