ペキニーズ
「日本のせいでウォン安」「日本は韓国より貧しくなる」…韓国で「日本バッシング」が増えている“意外な事情”
2022.05.05
■韓国チキンが「大人気」、韓国のたまねぎも日本へ!
日本では韓国チキンの売れ行きが好調だ。
Man de Dallaが運営する「チョアチキン」は、展開を始めてから約1年で50店舗(フランチャイズ含む)まで拡大したという。加えて、韓国のグローバルチキンブランド「BBQ」も、日本で20店舗を超え、今年中に100店舗まで拡大することを目標にしているという。
筆者は韓国で食べる料理の中で、チキンが一番美味しいと思う。日本の唐揚げや米国のフライドチキンとはまた違った食感や味わいを楽しめるからだ。韓国チキンのその魅力に、日本の若者たちも虜になっているようだ。
食分野で言うと、これからは韓国産たまねぎも日本へ大量に入荷されることになりそうだ。
慶尚南道・咸陽郡(ギョンサンナムド・ハムヤングン)は、4月27日に「咸陽たまねぎ」計265トンを日本に初出荷した。
新型コロナウイルスの長期化により、2021年度の韓国内貯蔵用たまねぎの消費が減少、これによって2022年度の早生たまねぎの価格が下落する恐れがあることから、日本に活路を見出したというわけだ。
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■「反日不買運動」が収束してきたのに…今度は…
日本では、国内生産量の65%を占める北海道でたまねぎの収穫量が減った影響から、市場価格が高騰している。そのため、韓国産たまねぎの日本国内流通は、産地を問わない消費者にとって渡りに船と言ったところだろう。
だが、韓国産のたまねぎの流通が増加すれば、国内生産者の首を絞めることに繋がる。両国のたまねぎは形状も味わいも異なるが、それでも生産者には多少なりとも影響が生じるだろう。
一方で、韓国では日本のアニメキャラクターである、ポケモンシールが同封された「ポケモンパン」が大流行。日本製品不買運動で落ち込んだ日本ビールの売り上げも回復し、大手アパレルメーカー、ユニクロにも客足が戻りつつある。
日本で韓国チキンがブレイクする一方で、韓国では日本製品不買運動が収束に向かっている。
さらに、4月26日には岸田首相が尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領が日本に派遣した「政策協議代表団」と対面したことも、日韓関係改善を望む人の追い風となっている。
文在寅(ムン・ジェイン)政権下の5年、日本の首相は韓国政府関係者との面談を避けてきた。しかし、これを岸田首相が断ち切り、韓国世論の流れが変わった。ついに関係が改善するのではないかと噂する韓国人も少なくない。
■「日本叩き」をするメディア
韓国メディアの多くは、岸田首相が就任式に出席することを皮切りに、関係を改善すべきだと論じていた。ただし、5月2日には岸田首相の出席見送りが正式に決定されたし、韓国が理想とする関係改善は日本政府による輸出管理規制の撤廃が前提だ。
このように日本との関係改善を促す報道がある一方で、韓国民の対日姿勢が緩和すると「日本叩き」に乗り出すメディアや記者が出てくることもまた事実である。
続く
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