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- 22/04/11 20:56:04
【写真4枚】身の毛もよだつ「キス強要写真」
告発されたのは、空手界では全国的に著名な指導者で、高体連の強化委員長という要職を兼務する東洋大学附属牛久高校の空手道部顧問の50代男性だ。昨年の全国高校選抜大会で菅谷友愛選手を優勝に導き、2019年の茨城国体では地元・茨城県の空手チームを率い、総合優勝に大きく貢献した。
トップレベルの指導者であることには違いないが、部員への暴力行為やセクハラ疑惑が噴出し、高校を所管する東洋大学本部も巻き込んだ騒動に発展しているのだ。これが多くの保護者の知るところとなったのは顧問本人の思わぬ“告白”がきっかけだった。
下着姿を携帯で撮影
もともとは今年2月頃、部員や保護者らからの訴えを高校側が問題視し、3月に学校長らが顧問にヒアリングを行ったところ、
「動揺した顧問本人は、父母会のグループLINEに釈明ともとれるメッセージを送信したのです。これが、おおむね疑惑を認めるものになっていましてね。彼は指導停止処分を受けていますが、事態を重くみた東洋大学本部からも近日中に進退についての処分が下されるそうです」(高校関係者)
件のメッセージは、下級生の用意した食事を粗末にしたり外出したりしていた部員に対し、頭を叩いたり胸ぐらを掴んで叱ったりしたのはおおむね事実とした上で、女子部員への“セクハラ疑惑”にも言及していたそうだ。
「彼は女子部員のお尻を叩いたことや、他の生徒や父兄がいる前で女子部員とキスをしたり、女子寮にいた部員が下着姿でいるところを携帯で撮影したことを書き連ねた上で、キスや写真撮影は本人や親の同意があったなどと、半ば首を傾げたくなる説明をしていました。よくよく子供らの話を聞くと、彼の暴力や暴言は日常的に行われ、部員たちはおびえて耐える日々だったというのです」(同)
告発を巡り分断が
そもそも男性顧問は04年に空手道部の顧問に就任。三つの民家を学生寮代わりに使い、男女合わせて10人前後の寮生たちと寝食を共にして指導にあたってきた。
数々の疑惑はそうした共同生活の中で起きたわけだが、調理師だった経験を生かして毎朝食事を作るなど、面倒見のいい先生との評判もある。実際、部員の父兄を名乗る複数の人物が本誌(「週刊新潮」)記者に対して電話で、
「いい先生なので、記事にしないでください」と口々に訴えるのだが、肝心の被害の実態を伝えると、
「そこまでは知らなかった」
「父母会から電話をしろと言われたのでかけた」
などと明かすケースも。
かような人々と被害にあった生徒の父兄の間では、告発の是非を巡り分断が生じているのだ。
セクハラ行為についてはこう話す。
「(女子部員の)下着姿の写真を撮ったというけど、その子のお母さんとは20年来の付き合い。で、試合に勝つためにお母さんと話して俺の娘ということにして、“お前はもっと強いはずだ”と暗示をかけることにしたんです。実際、その子は結果を出しましたよ。下着といってもスポーツブラのようなものだし、そんな恰好をしていたんで“お母ちゃんに送るぞ”なんて言って携帯で撮った。本人も笑って喜んでましたよ」
「ひっぱたいたり、蹴っ飛ばしたりしたことはあったかも」
キスをした女子部員も同じ子だったとして、
「合宿先で父兄がいる前ではあったけれど、あの子から“先生、チューしますか”と言ってきた。本当に嫌だったらそうなりますか。そういうノリの間柄だった。他の女子部員のお尻を触ったことはない。ケツでかいなー!と言ってひっぱたいたり、蹴っ飛ばしたりしたことはあったかもしれませんけど。触るってのはケツをムニュッてやることでしょう。要は僕を悪く言う記事を書きたいんですか。今の常識では暴力だ、体罰だって言われればそうなるんでしょうけど、日常的に暴力を振るったなんてことはない。父母会でも“しつけの一環で先生は当然のことをしたのに、なぜ暴力になるのか”という声もありましたよ。これまで自分の生活も犠牲にして空手道部につぎ込んできた。私は部員たちを本当の子供だと思っていて、彼らのオヤジ以外の何者でもない」
改めて高校に聞くと「事態を重く受け止め、急ぎ生徒の保護、指導体制の見直し、事実関係の調査及び必要な処分、再発防止策の策定を進めております」
セクハラやパワハラへの目が厳しい昨今とはいえ、スポーツ界と実社会の感覚の溝はまだ深そうなのだ。
2022年4月11日 5時56分「週刊新潮」2022年4月7日号 掲載
https://news.livedoor.com/topics/detail/21982526
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