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- 22/03/24 16:18:12
新型コロナに罹患した18歳未満の子供や若年者は、糖尿病を発症するリスクが高いことが、米疾病対策センター(CDC)の調査研究で明らかになった。
「新型コロナのワクチン接種の対象となり、重症化リスクの高いすべての未成年は、ワクチン接種を受けることが重要です。感染した場合の糖尿病などの慢性疾患の予防・改善も必要です。また、すべての年齢層の人は、これまで通りに新型コロナの感染を予防する対策が求められます」と、専門家は強調している。
新型コロナに罹患した子供や若年者で糖尿病リスクが上昇
新型コロナの感染は、糖尿病の症状の悪化と関連しており、糖尿病のある人は新型コロナが重症化するリスクが高くなることが知られている。さらには、新型コロナに感染することで、新たに糖尿病と診断される可能性が高まることが分かってきた。
米疾病対策センター(CDC)の調査研究により、新型コロナに罹患した18歳未満の子供や若年者は、新型コロナに感染していない人に比べ、感染後30日超で新たに糖尿病の診断を受ける可能性が高いことが明らかになった。
「新型コロナに罹患した18歳未満の子供や若年者での糖尿病リスクの上昇は、新型コロナのワクチン接種の対象となり、重症化リスクの高いすべての人は接種を受け、糖尿病などの慢性疾患の予防・治療を行うことが重要であることを示しています。この年齢層での新型コロナの予防戦略の重要性が浮き彫りになりました」と、CDCの新型コロナ専門チームのキャサリン バレット氏は言う。
さらに、新型コロナの罹患後に糖尿病を発症した患者では、糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)が多くみられたという。
ケトアシドーシスは体内にケトン体が過剰に蓄積した、血液が酸性に傾いた状態をさす。インスリン作用が不足し、体がブドウ糖を利用できない状態では、代わりに脂肪やタンパク質がエネルギー源として使われ、そのときにケトン体という物質ができる。ケトン体の蓄積により、体液は酸性に傾き、危険な状態になる。
ケトアシドーシスでは、口渇、多飲、多尿、体重減少、全身倦怠感などの症状が急激に起こる。悪化すると、呼吸困難、速くて深い呼吸、悪心、嘔吐、腹痛、意識障害などが起こるおそれがある。ケトアシドーシスが疑われるときは、すみやかに医師に相談し治療を受けることが重要となる。
8万人超と43万人超の未成年者を調査
調査は、医療費請求データベースを用いた後ろ向きコホート研究として行われ、うち個々の医療情報をデータベース化したIQVIAヘルスケアの解析では、2020年3月1日~2021年2月26日に新型コロナと診断された、8万893人(平均年齢12.3歳)の未成年患者が対象となった。
新型コロナに罹患し糖尿病を新規に発症した未成年者の罹患率は、10万人年あたり316で、新型コロナに罹患しなかった未成年者の118に比べ、糖尿病リスクは166%高かった(ハザード比(HR)2.66)。
さらに、新型コロナの罹患後に糖尿病を発症した患者の48.5%に、糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)による受療記録がみられた。
また、別のデータベースであるHealthVerityの解析からも、新型コロナに罹患した未成年者は糖尿病リスクが高いことが示された。これは、2020年3月1日~2021年6月28日に、PCR検査で陽性判定された未成年患者43万9,439人(平均年齢12.7歳)を対象としたもの。
新型コロナに罹患し糖尿病を新規に発症した未成年者の罹患率は10万人年当たり399で、新型コロナに罹患しなかった未成年者の304に比べ、糖尿病リスクは31%高かった(ハザード比(HR)1.31)。
新型コロナの感染者では、小児でも中等症や重症例が確認されており、とくに糖尿病などの基礎疾患があるなど、重症化するリスクが高い小児には接種の機会を提供することが望ましいとされている。かかりつけ医と相談しながら、接種を受けることが勧められている。
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https://dm-net.co.jp/calendar/2022/036455.php
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