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- 22/02/14 17:53:11
長期化する「コロナ後遺症」 “仮病”と言われ、退職迫られる人も…求められる周囲の理解
2022.02.12
新型コロナウイルス「オミクロン株」の感染拡大で、医療現場からは、後遺症に苦しむ人がさらに増えるおそれがあると指摘されている。
後遺症治療の現場を取材すると、1年以上に及ぶ身体的な症状に加え、会社を辞めるように迫られるなど、二次的な「被害」に苦しむケースが。
コロナ後遺症の「知られざる実態」を取材した。
■「起き上がれない」後遺症外来に多くの人
1月29日、大阪・堺市の邦和(ほうわ)病院。「コロナ後遺症外来」を開く、この病院の待合室には多くの人が訪れていた。
医師:
あれからどう?
タクシー運転手の男性(50代):
まだちょっと…起き上がれない。やる気が(出ない)。腹に力が入らない。倦怠感というか…
医師:
仕事は?
男性:
いま休んでいます
2021年4月に後遺症外来を始めた邦和病院では、これまでに530人以上が通院していて、症状にあわせて漢方薬を処方し、治療にあたっている。
邦和病院院長 和田邦雄 救急専門医:
(症状は)倦怠感、息切れ、味覚や嗅覚の障害、睡眠障害。あるいは体のあちこちが痛い。ブレインフォグ(脳の霧)といって、脳に関する症状で、判断力の低下、記憶力の低下。それから脱毛。それぞれの症状を複合している人の方が多い
■長期化する治療…医師「仕事控えたほうがいい」
調理師の40代の男性。2021年8月に感染し、当初は「軽症」だったが、約半年にわたって倦怠感などが続き、感染前と同じようには仕事ができなくなった。
後遺症が続く調理師の男性(40代):
上司からもやっぱり…こういう状態というのが浸透していないのもあるので
医師:
さぼってんちゃうか、と?
男性:
言われます
診断書をもらい、今後2カ月は休職するということだ。
調理師の男性:
仕事が(感染前は)できたことが…頭が回らない。考える力が働かないというか。僕は調理師なので、それに見合った料理が作れていない。単純にお客さんに出せないので、雑務というか、もっと簡易的な仕事を任せられている状況。本当に負のループ
後遺症の人は、無理に仕事や運動をすると症状が悪化することがある。邦和病院の患者で仕事をしている人のうち約8割は、感染前と同じようには働けなくなってしまう。
邦和病院院長 和田邦雄 救急専門医:
治る期間は個人差がある。なるべく体を休める。仕事も控えた方がいい。その方が治りやすい。
■オミクロン株拡大期 軽症でも後遺症訴え
長期間の治療が続く後遺症。そして今、オミクロン株が拡大した時期に感染した人も、治療を受け始めている。
1月に感染が判明した女性。当初は「軽症」で1月下旬まで自宅で療養していた。
医師:
体はだるい?
1月に感染が判明した女性(70代):
倦怠感が
医師:
味覚や嗅覚の障害は?
女性:
味覚ない、おいしくない
女性が感染したのがオミクロン株かどうか、保健所から連絡はないが、倦怠感や味覚障害などがあり、今後の経過を見ていくことになった。
オミクロン株に、どんな後遺症があるのかはまだ分かっていない。
東京で、これまで約3300人の後遺症患者を診てきた平畑光一医師。すでにオミクロン株の後遺症とみられる患者を、少なくとも5人は診ていると話す。
ヒラハタクリニック 平畑光一医師:
(5人は)オミクロンが急激に増えて、その時の感染者なので、おそらくオミクロンだろうと。メインの症状は倦怠感なんですけど、1人は今年1月の発症で、すでに寝たきり状態になってしまっている。オミクロン株は軽症と言われがちだが、後遺症になった場合に(後遺症が)軽症かどうかは話が別。(感染すれば)かなりの長期間働けなくなる可能性があると意識して、感染防御に努めなければいけない
国立国際医療研究センターが、2021年までに感染した457人を対象にした調査では、感染から半年後に何らかの症状が続く人は26.3%と4人に1人。
さらに1年後も症状が続いている人は8.8%と、約10人に1人いることが分かった。
>>1に続く
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