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- 21/11/23 15:55:19
11/17(水) 7:30 Yahoo!ニュース
ペット産業が盛り上がっている中国では今、犬や猫を飼っている人が増えている。そんななか、衝撃的な映像がSNSに出回り、愛犬家たちの怒りを爆発させたことを英紙「インディペンデント」などの海外メディアが報じている。
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告発したのは、中国江西省の上饒(シャンラオ)に住む「フー」と名乗る女性だ。彼女の暮らすアパートの敷地内で新型コロナの陽性反応が検出されたため、隔離のためにホテルへ移動するよう国から命じられたという。ホテルはペット禁止だったので、飼っていたコーギーは留守番をすることになった。
彼女がどの時点で愛犬の死を知ったかは定かではない。だがフーは自宅に設置していた監視カメラの映像をウェイボーにシェアしている。そこには、防護服姿をした政府の作業員がフーの部屋をレバーで押し開け、コーギー犬を鉄棒で殴る様子が映っていたという。映像には犬の悲鳴も録音されていた。この映像が2億1000万回再生されており、ネット上で激しい怒りの声があがっている。
江西省が発表した声明によると、作業員はフーの部屋を消毒するよう指示されていた。だが犬の殺処分を指示されていたかは不明で、飼い主の同意なしに犬の「除染処理」を行ったことについて、謝罪するよう命じられているという。
中国政府は新型コロナウイルスの発生件数を「ゼロ」にすることを目標にしており、そのために厳しい措置をとっている。この政策は国民の強い支持を得ているが、米メディア「ヴァイス」によると、近頃は「当局がパンデミック防止のためにペットを殺処分した事例がいくつかあり、市民の権利を侵害しているとの反発が高まっている」。
四川省の成都の住人は、SNS「小紅書」(RED/インスタグラムのようなアプリ)で、自分が隔離されている間に3匹の飼い猫が殺されたと語っている。ハルビン市でも似たような事例があり、新型コロナウイルスが検出された3匹の飼い猫が、飼い主の同意を得ることなく当局に安楽死させられた。
今回騒動となったコーギーの死をきっかけに、中国の若者たちが当局に対して「公然と不満を表明するという珍しい事態が起きた」と前出の「ヴァイス」は報じる。小紅書のユーザーたちは自分のペットの写真に「#IspeakupfortheCorgiinShangrao」(シャンラオのコーギーのために声をあげる)とハッシュタグを付けて投稿し、殺処分に抗議しているのだ。ウェブ上の取り締まりが厳しい中国ではなかなか起きづらいことだろう。
なお、コーギーの殺処分に関する一連の記録は「関連法規に違反している」という理由からウェイボーが削除し、ネットユーザーをさらに激怒させた。「除染」のために前触れもなく可愛い家族を殺された人たち、そして愛犬家、愛猫家の怒りは簡単にはおさまらなさそうだ。
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