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ユートピアか?それともディストピアか?
人間の性的欲求を満たすことができるロボット「セクサボット」の登場はユートピアか?それともディストピアか?
2021/08/17 22:00
AI(人工知能)やロボット工学の発達によって、近い将来、人間の性的欲求を満たすことができる人間そっくりのヒューマノイドロボット「セクサボット」が開発されると言われている。
それはWi-Fi接続で機能し、新たなプログラムをアップデートすることで、所有者がもっとも喜ぶ振る舞いをすることができる。
そんな未来が、性にまつわる諸問題が解決されたユートピアなのか、それとも堕落してしまったディストピアなのかはわからない。
しかし人間そのままの姿と振る舞いで、もっとも根源的かつプライベートな領域に触れる機械を政治家や立法者たちが無視できるとは考えにくい。
『Law Society of SA Journal』(21年8月号)では、オーストラリアの法学者が、セクサボットが社会に与える影響について法律家の立場で考察している。
【セクサボットがもたらすメリット】
人によってセクサボットに対するイメージはさまざまだろうが、それは性にまつわるさまざまな問題を解決してくれるという。
体が衰えた高齢者や障碍のある人たちに力を与え、性の悩みを解消することができる。性的な機能不全の治療にもなるかもしれないし、安全な性交にもつながる。
あるいは自分の性的指向がまだはっきりしない人たちが、安心して性行為に臨む手助けにもなるかもしれない。
最近行われたある調査によると、医療の現場で性を取り扱う専門家たちは、セクサボットを治療に使うメリットが大きい患者として、社会不安を持つ人(50%)、パートナーはいないが風俗には頼りたくない人(50%)、早漏の患者(47%)を挙げたという。
セクサボットがもたらすデメリット
一方で、所有者に従順でさからないセクサボットに慣れすぎると、生身の人間がそのようなものであると勘違いする恐れがあるという批判的な意見もある。
そのせいで人間が物のようにみなされてしまえば、かえって性的暴力や虐待が増加する恐れがあるという。
中にはロボットに暴力的な性交や、性的な誘いを拒否するようプログラムしてはどうかという意見もあるようだ。オーストラリアでは同意の有無が性的暴行を判断する重要な要素になるという。
これに対しては、仮にロボットを性的に暴行したとしても、そもそもロボットに感情はないのだから、性的暴行には当たらないという反論もある。
ちなみにこれと似たような議論は、既存のラブドールにもある。たとえばオーストラリアでは子供の姿をしたラブドールが禁止されており、違反した場合、最大で10~15年の懲役が科されることがある。
セクサボットの利用は真剣に考えていかなければならない問題
セクサボットが人間社会に与える影響は、実際に普及してみないことには、良い側面も悪い側面もまだはっきりしない。
だがそれが社会に与える影響は、今後も引き続き議論し、慎重な判断が必要になることだろう。
セクサボットの人工知能がどれくらいのレベルになるのかはわからないが、もし超高度な知能が搭載されるのだとしたら、生身の人間が嫌がるような行動、逆に相手を喜ばせる行動をあらかじめ学習させることで、所有者の対人コミュニケーションスキルが向上できる、なんてこともあるんじゃないだろうか。
References:Sex with robots: How should lawmakers respond? - Scimex / Legal Researchers Weigh in on How Future Laws Should Deal With The Rise of The Sexbots / written by hiroching / edited by parumo
追記:本文を一部修正して再送します。
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No.1 主 主
21/08/19 15:24:26
ユートピアだよね。
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