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- 21/08/10 12:19:48
「あの時は本当に辛かったです」
不倫疑惑で厳しい批判を受け、7月8日に離婚を発表した元卓球選手の福原愛さん。7月26日には東京五輪・卓球の混合ダブルス決勝でコメンテーターとしてフジテレビに出演。久しぶりに公の場に姿を見せたが……。その数日後、福原さんは離婚後に初めてインタビュー取材を受けた。選ばれたのは中国メディア「看看新聞」だった。中国・台湾の事情に明るいライターの西谷格氏がレポートする。
中国側からネチネチと攻撃を受ける金メダリスト
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8月5日夜にインタビュー動画が公開されると、翌日には日本でも報じられた。インタビューはすべて中国語で行われ、混合ダブルスでの金メダルに対する評価や中国チームの実力の高さ、幼少期の母親の指導の厳しさなど多岐にわたった。
なかでも核心となったのは、取材者が「この1年間は思い通りにならないこともあったと思いますが、中国はずっと福原愛さんを応援してきました。それはどんな意味がありましたか?」などと問いかけた場面だろう。これについて福原愛さんは、涙ながらにこう語った。
「あの時は本当に辛かったです。でも、中国の方々はどんな時も、どんな私でも受け入れてくれた。大げさな言い方かもしれませんが、私が今日まで生きて来られたのは、中国のみなさんが応援してくれたお陰です。本当に感謝しています。みなさんが私にくれた愛情にどうお返しをしたら良いか、ずっと考えています」
この言葉に対し、インタビュアーは「お返しなんて要りません。福原愛さんが元気でいてくれれば、それで十分なんです」と言い、“相思相愛”ぶりを見せつけるかのようだった。
《みんなが愛ちゃんを応援する》理由
動画が中国のSNS「微博(ウェイボー)」にアップされると、中国ファンから歓喜のコメントが殺到。これまでに「1万コメント」、「1万9000リツイート」、「68万8000いいね!」と、ものすごい反響を呼んでいる。
コメントを見ていくと、中国社会に遍在する“台湾への嫌悪感”も背景にあるようだ。例えば以下の通りである。
《中国人が愛ちゃんを応援する理由は、単に好きというだけでなく、“あの男”の邪悪さに直感的に気づいているから。日本と台湾の男性中心社会のなかで巧みに世論を誘導し、多くの事実が埋もれてしまった。表面的に立派でも、実は邪悪な男っているよね》
“あの男”とは、言うまでもなく福原さんの前夫である台湾の卓球選手・江宏傑さんを指している。
福原さんが中国で人気があるのは、卓球界で中国は圧倒的に強い存在であり、日本人である福原愛さんは中国に教えを請い、挑戦する立場だったからという見方もある。実際、中国人からもこういう書き込みがあった。
《みんなが愛ちゃんを応援するのは、愛ちゃんが中国の選手に勝ったことがないからでは。中国に勝ったら、愛ちゃんだって日本鬼子(※日本人への蔑称)だよ》
だが、すぐに反論が書き込まれた。
《愛ちゃんが中国の選手に勝ったとしても、嫌いになることはないよ。四川大地震のときに涙を流してくれたのを、今でも覚えている。本当に思いやりのある人だ。伊藤美誠は違う。あいつは裏表のある人間だ》
北京五輪で中国メディアに出演?
混合ダブルスで宿敵・中国を倒して金メダルを獲得した後、中国のネット上では、伊藤美誠、水谷隼の両選手が試合中にインチキをしていたと主張するショート動画が出回った。一方、中国人の自分たちよりあくまでも“下位”に位置していた福原愛さんは、安心して歓迎できる存在だったのではないだろうか。実際、こんな類のコメントで溢れていた。
《中国人にとって愛ちゃんは娘と同じ。嫁ぎ先でいじめられて、故郷から助けてもらえず冷たくされているとは、ぞっとする》
《これまでの信用の蓄積だよね。過去の一挙手一投足が、投資と同じように今返ってきている。愛ちゃんを好きだという思いは、一朝一夕には崩れない》
《愛ちゃんは中国人にとって身内みたいなものだし、彼女もその気持ちに応えてくれている。肉親ではないが肉親にも勝るというものだ。親不孝の台湾野郎と比べたら、愛ちゃんを信じるに決まっている》
コメント欄は、“愛ちゃん礼賛”一色と言っていい。
《中国に移住しなよ。俺は抗日分子だが、愛ちゃんのことは受け入れる》
《こっちで彼氏を見つけたら良いよ。今の愛ちゃんは、昔よりさらに可愛くなった》
《中国大陸で愛する人を見つけなよ。死ぬまで幸福でいられるよ! 》
《愛ちゃんは中国人が一番好きな日本人》
《愛ちゃんはもう中国人だよ》
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