- なんでも
- リブキャップ
- 21/07/18 03:18:57
東京・港区の麻布界隈には、“麻布妻”と呼ばれる富裕層女性たちが住む。麻布妻の中には、夫から家族用のクレジットカードを渡され“いくら使ってもいい”とされている女性もいるが、一方で、厳しく締め付けられている人もいる。自身も麻布妻でライターの高木希美氏が、コロナで食費などのカード支出が増え、夫から詰められた女性のケースをリポートする。
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麻布界隈に住む比較的若い富裕層夫婦は、2種類のタイプに分けられます。1つは、家計管理をまったくしないタイプ。十分な稼ぎがあって、月にいくつかブランドものを買ったり多少の贅沢をしたりしても将来に影響することはないことから、節約とは無縁な人です。開業医や経営者に多いと思います。
もう1つは、しっかり締めるタイプ。この場合、私の周囲では“稼いでいる夫”が管理していることがほとんどです。こちらは外資系金融やコンサル系に勤めているケースが多い印象。
後者の極端なタイプが、アラサー専業主婦のアキコさんの家庭です。おっとりした性格で、もともと数字はちょっと苦手。アキコさんの夫はITコンサルで、年収は4000万円ほどだといいます。マインクラフトが大好きな息子が一人。
これまでは、食費のためのクレジットカードを渡されていて、とくに困ることはなかったアキコさんですが、コロナを引き金に夫とトラブルになったそうです。
「夫は、コロナが流行ってからほぼ100%在宅になりました。もともと夫は自分の生活も最低限しかお金をかけないタイプ。自分の趣味のサイクリングやグランピングにはお金を使いますが、日常生活にもお金がかかるっていうことはあまり理解していないようです。
ゲーム好きでインドア派の息子とはいえ育ち盛りで、食費はかかります。それに加えて、夫が朝昼晩3食とも自宅で食べるようになりました。これまでは夕食は外で食べてくることも多かったのですが、毎日自宅で食べるとなると、食費が……。
食べるだけの夫は理解できないでしょうけど、食事って何を作るか献立を考えて材料を買いに行き、下準備、作って出したら洗い物や後片付けもあって、エンドレスですよね。3食作るのが去年の3月くらいから続いているから、少し楽をしたくて、デパートでお惣菜を買うことも増えたんです」
その結果、コロナ前は月20万円ほどだった食費が、35万円に上がった月があったそうです。
「夫から、毎月私のガソリン代とか含めて8万円ほど現金をもらっているんですが、先月“食費カードからの引き落としが多すぎるからカット”と言われました」
自分名義では特に貯金などもしてこなかった明子さん。自分の洋服などを買うクレジットカードやPTAの現金出費など必要なお金が払えないことに困ったアキコさんが夫にちょっと文句を言ったら、何倍にもなって返ってきたそうです。
「そもそも税金もなしで手取り35万円の仕事に見合ってるようにまったく思わない。俺は歯を食いしばって仕事してる。専業主婦なんて人付き合いもないし、人のお金で材料買って料理するだけのシンプルな仕事しかしてないのに、35万使ってまだ足りないって金銭感覚が異常だ」──そう長時間にわたって説教されたというのです。
アキコさんは「夫は健康志向で、無農薬やオーガニックのもの、鶏肉は地鶏、卵は平飼い養鶏のものなど、こだわりがあるのでいろいろ工夫しても食費は上がります。毎日違うおかずを求めてくるし、同じ献立だとあからさまに不機嫌になる。そもそも毎日3食とも家で食べるようになったので、食費が上がるのは理解して欲しいと伝えたのですが……」と語りました。
最後には、夫は食費用のクレジットカードさえもアキコさんから取り上げたそうです。ここまで来るとモラハラっぽいのですが、アキコさんは「無力を思い知らされた」と言います。
「食費カードがないと、私の仕事である家事すらできないんだなと……。家賃35万円、とても素敵なマンションに住まわせてもらっていますし、夫がいないと生活できないと思い知らされました。そのあと、謝って食費カードを返してもらいました」(アキコさん)
それで一件落着したそうですが、このように「自分が稼いでいる」「お前はそのお金を使わせてもらっている身分だ」といったモラハラっぽい夫は少なくありません。アキコさんには、空き時間で働くなどして、自分の貯金も作るようにアドバイスしておきました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/829432f9799df471e8069252696b68e7e8e321a5
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